面接後の礼状の書き方
具体的な礼状の書き方
「どうやって書いたら良いかわからない」ために手が止まっている人もいるかもしれませんが、一番大切なことは、
「とにかく出す」
ことであって、実は文面などは大きな問題ではありません。
礼状を出すこと自体に大きな価値があるのです。
下記を参考に、とにかくあれこれ悩まずに機械的に出すことを心がけて下さい。
礼状を何に書くか
便箋に書いて封書として出すのが、一番丁寧で効果も大きくなるでしょう。
しかし、毎回それをするのは大変ですから、私はハガキをお勧めします。
ハガキなら、封をする必要も切手を貼る必要もありません。
それでも効果は十分です。
ハガキに定型的な文章をサラサラっと書いて投函しましょう。
「それでは満足できない」という人は、ハガキをベースとしながら、「ここぞ」という時に封書で出すと良いでしょう。
「メールではダメですか?」という質問をよく受けます。
何もしないよりはマシですが、その効果はおそらく郵送の10分の1以下でしょう。
このインターネット全盛の時代に、わざわざ手間とお金をかけて郵送で送るからこそ、インパクトがあるのです。
礼状は手書きか印刷か
できるだけ手書きをお勧めします。
これも、デジタル全盛の時代にアナログで手書きすることに意味があります。
文面そのものは使い回しで構いませんから、1回書くのに手書きでも2~3分もあれば十分でしょう。
それだけの手間で、貴重な面接機会をムダにしない確率が上がると思えば、手間も手間でなくなるはず。
(礼状を書いている暇がないほど面接機会が続々と入ってくる人は、書かなくても良いでしょう(笑))
「字が汚いので印刷にしたい」という人もいますが、多少汚くても手書きの効果の方がはるかに上回ります。
知性が疑われるくらい致命的に字が下手(失礼)な場合は話が違ってくるかもしれませんが、その場合は家族に代筆してもらうという手もあります。
礼状の文面サンプル
特に決まったフォーマットはありません。下記はあくまでもサンプルとして参考にして下さい。
- 面接の時間を割いてもらったことへの感謝の気持ち
- 面接を通じてさらに入社したいという気持ちが強まったこと
を伝えると良いでしょう。
なお、面接そのものはすでに終わっているのですから、礼状の中でアピールや売り込みをすることはやめましょう。逆効果になる可能性があります。
★サンプル1
この度は面接の機会を賜りまして、誠にありがとうございました。
私の不躾な質問にも誠実にご回答頂き、感謝申し上げます。
面接を受けて、改めて御社にて力を発揮したいと思いました。
皆様と一緒に仕事ができることを願っております。
平成○○年○○月○○日 転職 太郎
★サンプル2
拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
さて、この度は面接の機会を賜りまして、誠にありがとうございました。
面接では○○様より具体的な業務内容について丁寧にご説明頂き、大変感謝しております。
皆さまと一緒に仕事が出来る機会があれば幸いです。
まずは面接の御礼を申し上げたくお便り致しました。
暑さ厳しき折柄、ご自愛ください。 敬具
平成○○年○○月○○日 転職 太郎
上図では横書きになっていますが、ビジネス文書ですので、縦書きにした方が無難でしょう。
なお、「今後の貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」のような文面は、次回の面接や将来的な入社の可能性のある人が書くものとしては、「精神的な距離感」があってお勧めできません。
礼状の宛名
面接官の名前がわかるなら、個人名で出す方が確実で効果的です。
名前がわからない場合は、「人事部 面接御担当者様」 などでもOKです。
複数の面接官がいた場合は、特定の方宛に出すよりは、「面接御担当者様」としておいた方が良いでしょう。
(全員の名前がわかり、全員に個別に送るなら別ですが…)
礼状を出すタイミング
礼状を出すのは面接選考を少しでも有利にするためであり、選考が終わってから届いても意味がありません。
面接が終わってから3日も4日も経ってから出したのでは、選考があらかた終わってしまっている可能性があります。
できれば面接当日、遅くとも翌日には投函するようにしましょう。
場所によっては到着まで日数を要することもありますので、なおさらできるだけ早く投函する必要があります。
面接前にあらかじめ文面を書いておいて、面接が終わったら帰り道宛先だけ書いて投函、というのが効率的です。
なお、同じ会社で複数の面接機会がある場合、できるだけ面接の度ごとに出しましょう。
よく読まれる関連ページ
- 面接原論:面接キソのキソ
- 転職活動における面接の意義
- 中途採用の面接の特徴
- 近年の転職面接の傾向
- 面接評価を決める2つの要素
- 中途採用の判断基準
- 面接受験の基礎知識
- 一次、二次、最終面接の違いと対策
- しゃべり上手な人が面接をクリアできるのか
- 想定問答を作成する意義
- 想定問答作成の留意点
- 面接想定問答:自己紹介関連
- 面接想定問答:志望動機関連
- 面接想定問答:退職理由関連
- 面接想定問答:転職活動関連
- 長期失業者のレッテルをはがせ:ブランクの長さをどう説明する?
- 面接想定問答:経験実績関連
- 面接想定問答:将来展望関連
- 面接想定問答:人間関係関連
- 面接想定問答:雇用条件関連
- 面接想定問答:最後の質問
- 模擬面接の重要性
- 面接も見た目が肝心
- 面接前後のマナーも見られている
- 質疑応答の基本的な流れをつかむ
- 「できる」と思わせる本番の面接応対
- 敬語の使い方で印象は大きく変わる
- PREP法で過不足ない応答をする
- 圧迫面接にはYES、BUT法を活用
- 面接が終わった後にできる面接対策1
- 面接が終わった後にできる面接対策2