面接想定問答:人間関係関連
サラリーマンは組織人である
人材を採用する際に、「同僚とうまくやれる人か」「トラブルメーカーではないか」ということは、入念にチェックされる要素の1つです。
言うまでもなく、会社の仕事は1人で完結するものではなく、必ず同僚や取引先などと関わりあって行われるもの。
個人の能力がいくら優秀でも、他者とうまくやっていけなくては、組織として大きな成果は望めません。
逆に、個人としては突出した能力の持ち主でなくても、他者と良い関係を築ける人は、自分の能力の何倍もの成果を出すことも可能です。
人間関係がうまくいかない人は、成果を出しづらいだけでなく、仕事が続かずに会社を辞めてしまう可能性が高くなります。
実際に、転職の動機のかなりの部分は、人間関係に起因しているからです。
ですから、採用担当者としては、業務スキル・経験をチェックするのと同時に、いろんな角度から人間関係に問題がないかを見極めようとするのです。
よくある質問:『今まで職場で人間関係のトラブルはありましたか?』
- 転職回数が多い
- 短期での退職経験がある
など、人間関係の問題が疑われる場合には、このようにストレートな質問をぶつけてくる可能性もあります。
もしあなたに身に覚えがあり、まさに人間関係が原因で退職していたとしても、それを正直に答えては、評価を下げることになります。
転職・退職の理由は、できる限り人間関係以外に求めるとともに、「良好な人間関係を構築していた」ことを明言すべきです。
ただ、仕事をしていればギクシャクしたり意見が衝突することもあります。
「一切何の問題もありませんでした」と言い張るだけでは、逆に信ぴょう性を疑われる恐れもありますので、深刻でないレベルの話をあえて持ち出すのは良いでしょう。
人間関係トラブルサンプル:
「人間関係のトラブルと呼べるほどの経験はなく、同僚にも恵まれて良好な関係の中で仕事に取り組むことができました。
考え方や個性の異なる人間が集まって仕事をしていますから、時には意見が衝突したり気まずくなる程度のことはあります。しかし、それを引きずることはありませんし、客観的に見て他人の意見の方が優れていれば、それを尊重するよう心がけています。」
よくある質問:『苦手な人、合わない人とはどのように付き合いますか?』
その人の人付き合いに対する考え方や対応の仕方が表れるので、ヒューマンスキルを測るのにうってつけの質問と言えます。
「仲が良くなくても仕事に支障がなければ良いので、一定の距離を置いて付き合う」
というのは、間違いとは言えませんが、積極的に関係を構築しようという姿勢がなく、協調性に難がある回答と言えるでしょう。
その一方で、
「どんな人とも本音で語り合えば理解できるはず」
的な回答はどうでしょうか。
現実問題として、人によって相性や好き嫌いは必ずありますので、理想に過ぎるとして逆に本当のヒューマンスキルの無い人だと判断される可能性があります。
下記のように現実的な側面を考慮したバランスの良い回答の方が好ましいでしょう。
苦手対応サンプル:
「先入観にとらわれて、相手の本質が見えていない可能性がありますので、まずは積極的にコミュニケーションを取るように努めます。実際、ひょんなことから打ち解けて、親しく付き合うようになったケースもあります。しかし、人間ですからどうしても合わないという人もいます。その場合は、仕事上の付き合いと割りきって一定の距離で付き合うようにします。」
その他、関連する質問
- 前職では人間関係はいかがでしたか?
- あなたは周りからどんな人だと言われますか?
- 上司から自分の考え方や価値観に合わない命令をされたらどうしますか?
- 年下の上司の下で働くことになったらどうしますか?
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