面接前後のマナーも見られている
本番だけが面接ではない
書類選考が通過した後は、面接をクリアすれば採用にこぎつけることができます。
しかし、面接会場での質疑応答だけが評価の対象になるのではありません。
面接の本番以外にもあなたと接し、あなたという人物を見極める機会は数多くあるからです。
ここでは、面接本番以外の場面において、評価を下げない、あるいは少しでも評価を上げるための留意点をお話します。
立派な社会人であれば言わずもがなのことばかりですが、新米社会人ならともかく、経験の長い「いい大人」がマナーを守れていないと、余計に印象は悪くなりますのでご注意下さい。
連絡応対
書類選考を通過すると、採用担当者から面接連絡が入ります。
しかし、それは単なる事務連絡ではなく、重要な「ファースト・コンタクト」であり、そこでのやり取りを選考材料にしている企業もあります。
この時のあなたが「素のあなた」に一番近いからです。
くれぐれも「常識を逸した」対応をしないように注意しましょう。
電話で話す際の注意点です。
- 少し大きめの声ではっきりと
- 挨拶や敬語の使い方を適切に
- 電話を掛ける時は始業・終業の時間帯や昼休み前後は避けて
- できるだけ周囲が静かな場所から掛ける
- 日程や場所等は間違いがないように復唱して確認
- 相手の名前を聞き逃した・不明の場合は必ず確認
なお、急ぎではない連絡ではメールが使われることもよくあります。
メールの場合は時間帯等を気にする必要はありませんが、記録が残るだけに言葉遣い等は電話以上に配慮する必要があります。
当日朝~会場到着まで
面接の開始時刻に遅刻することは厳禁ですので、多少のアクシデントがあっても間に合うように、余裕を持って出発しましょう。
ただし、あまりに早く着きすぎるのも先方の都合への配慮不足ですので、面接会場には10分前頃に着くのが良いでしょう。
早すぎる場合は会場の外で時間を調整します。
あってはならないことですが、何らかの事情で遅刻が避けられない場合は、早目に連絡を入れて遅刻を謝るとともに、到着見込み時間を伝えましょう。
それでも印象が損なわれるのは避けられませんが、たとえ遅刻がわずかであったとしても、事前連絡が無いまま遅れると印象はさらに悪くなります。
会場到着~待機
会場に着いたら、受付に、
「本日○時に面接のお約束をしております【氏名】と申します。採用御担当者の○○様をお願いしたいのですが。」
と用件を伝えます。
受付のない会社では、近くの部署の従業員に声をかけ、応対者に取次をお願いしましょう。
面接会場や控室まで案内してくれた従業員には礼儀正しく接するとともに、社内ですれ違った従業員に対しても目礼をすること。
控室に通された場合は、他の応募者がいても声高にしゃべったり喫煙をしたりしないこと。また、雑誌や小説を読んだりするのも避け、声が掛かるのを静かに待ちましょう。
入室・応対
面接担当者よりも先に面接場所に通された場合は、指示された場所に着席し、姿勢正しく面接官を待ちましょう。
カバンは足下かイスの横に置き、机やイスの上に置かないようにすること。
面接担当者が入ってきたら、座ったままではなく、すぐに立ち上がって出迎えることを忘れないように。
面接官の待つ面接場所に入る場合は、2回ほどノックをして、中からの返事を待ってから「失礼します」と声をかけて入室します。
入室後は、後ろ手にドアを閉めるのではなく、必ずドアに向き直ってから閉めるようにしましょう。
挨拶
立ったまましっかりとお辞儀をして、挨拶します。
「【氏名】と申します。本日は面接のお時間を頂きありがとうございます。よろしくお願いいたします。」
のように、簡単に面接のお礼の言葉を添えるとベターです。
提出書類があれば、その際に両手を添えて手渡しします。
着席は、必ず面接担当者に勧められてから。
さあ、面接本番です!
面接終了時
面接が終わってもまだ気を抜かないように。
椅子の横に出てから、
「本日はありがとうございました。何とぞよろしくお願いいたします。」
と丁寧に挨拶をして深くお辞儀をします。
出口に向かい、出口の前で振り返って「失礼します」と最後の会釈をしてから退出します。
退出の際も、後ろ手でドアを閉めるのではなく、室外に出てから室内側に向き直ってドアを閉めるのを忘れないようにしましょう。
以上のことに注意してもらえれば、マナーにおける失点は防ぐことができます。
あとは、面接本番でしっかりがんばるだけですね!
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