面接想定問答:最後の質問
終わり良ければ全て良し
面接では多くの場合、質疑応答が一通り終わった後で、それまで聞けなかったことを質問する機会が与えられます。
第一印象が序盤での評価に影響するように、この最終局面での印象は、面接全体の評価に影響します。
時間が経つと古い記憶は薄れていき、新しい記憶の方がインパクトがありますから、たとえそれまでの対応が今ひとつだったとしても、最後にバシッと決めることができれば、大きく挽回することも不可能ではありません。
しかし、その場で気の利いた質問をひねり出そうとしてもうまくいくものではありませんから、事前に質問をいくつか用意しておきましょう。
そして、そこまでの面接の流れに応じて適切なものをピックアップし、問いかけるのです。
よくある質問:『最後に何か質問はありますか?』
絶対に避けるべきは、「特にありません」だけで済ませてしまうこと。
せっかくの挽回・加点のチャンスを放棄してしまうのはもったいないですし、その会社への熱意も疑われかねません。
かと言って、「何か聞かないと」と焦るあまりに、どうでも良い質問をしてしまっても、おかしな雰囲気で面接を終えることになって逆効果です。
適切な質問が思い浮かばない場合や、質疑応答の中で十分に話を聞けたという場合は、無理に質問をひねり出すよりも「すでに十分な説明を受けることができた」旨を伝えた方が良いでしょう。
質問内容としては、企業サイト等で調べればすぐにわかるようなことをここで尋ねてしまうと、企業研究の不足、ひいては熱意の不足ととられますので、避けなければなりません。
また、「有給休暇はちゃんと取れますか?」「退職金制度はどうなっていますか?」といった福利厚生・待遇に関する質問も、「最後に確認したいのが仕事の話じゃなくてそんな話か?」と印象が良くありません。
「ウチに本当に興味があるんだな」「本気で入りたいと思っているんだな」
と思われる質問や、
「うむ、けっこう鋭いこと聞いてくるな」
というような、良い意味であなたを強く印象付ける質問をぶつけましょう。
下記にいくつかサンプルを挙げますが、それらはあくまでも参考として、あなた独自の質問を考えてみて下さい。
最後の質問サンプル:
- 「今回の求人で最も求められているのはどのような人材でしょうか?」
- 「御社が従業員に対して最も期待するのはどのような要素でしょうか?」
- 「(面接官の)○○様から見られて、御社の魅力はどこにあると思われますか?」
- 「過去の中途採用の方の活躍ぶりやハンディの有無などをうかがえますか?」
- 「実績・成果に対してどのような評価基準を設けられているのかうかがえますか?」
- 「差し支えなければ採用部署の今後の目標について教えて頂けますか?」
- 「採用された場合に入社後に携わる予定の具体的な仕事内容について教えてください。」
- 「私がうかがいたいことは面接の中ですべてうかがうことができましたので大丈夫です。」
なお、上記の質問とは別に、面接の最後では、「面接のお礼」「結果連絡の時期と方法の確認」を忘れないようにしましょう。
- 面接のお礼
- 結果連絡の時期と方法の確認
「本日は貴重な時間を割いて頂き、ありがとうございました。本日様々なお話をうかがうことができ、ますます御社で働きたいという気持ちが強くなりました。御社へ入社することができましたら、全力を尽くして貢献したいと思いますので、よろしくお願いいたします。」
「本日の面接の結果は、いつ頃どのような方法でご連絡頂けるのでしょうか?」
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