質疑応答の基本的な流れをつかむ
面接には「流れ」がある
さて、いよいよ面接本番。
泣いても笑っても毎回の一発勝負が始まります。
面接の進め方は企業によって、あるいは面接の回数等によっても当然違ってきます。
しかし、およその流れを頭に入れておくことは、対応の精度を上げるために大切なことです。
全体イメージをざっと押さえておきましょう。
序盤
序盤は、あなたの基本情報を確認しながら、「採用の候補者となり得る人材か」を探るステップになります。
「経歴を教えて下さい」
「簡単に自己紹介をお願いします」
「あなたは長所は何ですか?」
といった定番の質問が主体となります。
回答内容はもちろん、実物を前にあなたの人となりもしっかり観察されています。
ここであなたに対して採用イメージがまったく湧かなければ、早い段階で見限られてしまうことになります。
「途中から面接がまったく盛り上がらなかった」
「短い時間であっさり終わってしまった」
と感じる時は、選考対象から早々に外されてしまった可能性が高いということです。
定番の質問が多いので、事前準備はしやすいはず。
会話のキャッチボールが生まれるように、面接官のリズムや質問内容をしっかりつかみ、的確でコンパクトな回答を心がけましょう。
また、面接官の興味・関心を惹くキーワードを意識し、「見どころがありそう」と思わせることが求められます。
中盤
序盤で「見どころがありそう」「もっと詳しく話を聞いてみたい」と思わせることができたら、質問はより突っ込んだ内容になっていきます。
序盤の「見立て」が間違っていないか、実際にどのレベルの人材なのか、いろいろな角度からできるだけ正確に把握しようとします。
「具体的な業務実績を挙げて下さい」
「誇れる実績はありますか?」
「社内でどのように評価されていましたか?」
といった質問を通して、特に「必要な経験やスキル」が本当にあるのかどうかを、厳しく追及されることになります。
ここが面接の正念場ですね。
ここでは、抽象的な説明ではなく、できる限りの客観的根拠を添えて、具体的かつ明確な説明が必要です。
そのためには、事前にアピール内容をしっかり吟味し、面接官が求めるものを即座に取り出せるようにしておくことが大切です。
それがうまくいけば、「現実的な候補者」としてとらえられるようになるでしょう。
終盤
能力水準が求めるものを満たしていそうだと評価が固まってきたら、あとは、
「人間性などの問題はないのか」
「本人の熱意・意欲がどれだけあるのか」
「待遇・条件は折り合いがつきそうなのか」
など、実際に採用する場合の障害や懸念材料をチェックすることに面接のウェイトが移ります。
能力評価が高くても、ここで詰めを誤ると、
「良い人材だけど残念ながらウチには…」
ということになる可能性がありますので、気を抜かずに「採用に適する人材である」ことをアピールすることが重要です。
それをうまくクリアできれば、一発内定のケースもありますし、そうでなくても、
「有力な候補者」
として次の面接に引き継がれることになります。
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