面接想定問答:将来展望関連
あなたは将来を見据えていますか?
面接では、あなたの過去や現在について問われるだけではありません。
質問は、採用後の未来にも及びます。
正直なところ、目の前の転職に必死で先のことまで考えられない、という人が多いでしょう。
でも、採用企業が本当に欲しいのは、あなたの過去の実績ではなく、「未来の貢献」です。
それを推し量るための判断材料として過去の経験や実績を確認するわけですが、「未来のビジョン」を語らせるのも、未来の貢献可能性を推し量る材料の1つとなります。
なぜなら、自分の将来や、会社・業界の将来を具体的に語れるということは、職業意識、仕事への熱意、会社や業界への理解度などのレベルが高いことの証拠だからです。
「今はまだ未定です」
「それは入ってから考えたいと思います」
では、その会社で本気で働く気が無いと言っているのと同じです。
勝負は、どれだけ具体的に語れるか、ということ。
それも、単なる願望や期待だけでなく、そのビジョンを実現するための方策やロードマップまで語れるなら、あなたへの評価はより確かなものになるでしょう。
よくある質問:『今後のキャリアプランについて教えて下さい。』
キャリアというのはあなたがサラリーマンを辞めるまで続きます。
したがって「キャリアプラン」というからには、入社後数年の単位ではなく、もっと長期的なスパンで目標を語ることが求められます。
その場合、「短期目標」「中期目標」「長期目標」のように、期間を区切ってプランを語れるようにしておくと良いでしょう。
それぞれをどのくらいのスパンで設定するのかは年齢等によっても変わるので一概には言えません。自分がイメージしやすい単位でとらえれば良いでしょう。
一足飛びに遠い先を語るのではなく、段階を追って将来を見据えることで現実性・説得力を増すことになるとともに、「5年後にはどうなっていたいですか?」といった特定の時期に関する質問にも対応しやすくなります。
キャリアプランサンプル:
「入社後数年は、まずは一技術者として、開発メンバーとして、信頼を勝ち取ることを目指します。一日も早く社内環境に慣れ、新たな知識を日々習得しながら、任された開発作業を着実にこなせるようになりたいと思います。
開発メンバーとして経験を積み、視野を広げ、社内のリソースをうまく活用できるようになれたら、その後は開発プロジェクトのリーダーとしての実績を目指します。メンバーの良さを活かして成果を最大化し、『彼が関わったプロジェクトなら安心だ』と思ってもらえるようになるのが目標です。
そして10年後には事業部全体を背負って立つ責任者の立場になっていたいと思います。技術者としての視点は忘れずに、しかしまず技術ありきではなく、環境との共存やマーケットへの適合を重視して事業の方向性を考え、事業部全体の進むべき道を提示できるようになりたいと考えています。」
よくある質問:『この業界の見通しについてどう考えますか?』
業界知識の有無や意識レベルを確認する質問です。
複雑な要因がからむ業界の未来を正確に見通すことは極めて難しいこと。
大切なのは「正解」を答えられるかどうかではなく、自分なりの根拠を用意して、それに基づいて持論を明確に語れるかどうかです。
今はインターネット上を少し検索するだけでも、目指す業界の方向性や将来性、課題や強み等について様々な情報が得られるはず。
一通りの情報を集められたら、それらを元に、あなたなりの業界の未来像を語って下さい。
業界見通しサンプル:
「日本の人口は2008年頃から減少に転じていますが、国連の人口予測によれば、世界の人口は現在の約72億人から2050年には96億人にまで増加するとされています。そうした人口増加や経済の発展により、エネルギー消費量は大幅に増加することが予想されます。そのエネルギー需要を満たすには限られた資源の効率的な使用だけでなく、クリーンエネルギーの活用が不可欠です。そのため、太陽光発電分野は今後一層成長が見込まれると思いますし、さらなる技術革新によっては燃料エネルギーに取って代わる可能性さえあると考えています。」
その他、関連する質問
- 入社したらどういう仕事をしたいですか?
- あなたを採用したらどんな貢献ができますか?
- あなたの夢は何ですか?
- あなたは5年後、どうなっていたいですか?
- あなたは10年後、どうなっていたいですか?
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