想定問答を作成する意義
個人差が大きい面接対応力
コンサルをしていると、面接というのは、得意な人と不得意な人とにかなり明確に分かれるものだと実感します。
立派なキャリアがあって書類選考はかなりの確率で突破できるのに、面接はなかなか突破できない、という人はいるのです。
実を言うと、受講者が面接が苦手かどうかは、コンサルティングがスタートする前の段階、それも初めて電話で問い合わせや受講相談を受けた時に、ある程度予測がつきます。
- 連絡の趣旨や経緯、自分の略歴などを順を追ってわかりやすく説明できるか。
- 聞き取りやすい口調や声の大きさ、早さでしゃべることができるか。
面接が苦手な人の場合、このファーストコンタクトの時点で、非常に聞き取りに苦労するのです。
もちろん、職務経歴書等の応募書類の作成においても、得意な人と不得意な人はいます。
ただ、応募書類の方は、どれだけ作成に時間をかけようが、どれだけ人の手を借りようが、応募期限に間に合ってそれを提出しさえすれば、あとは審査を待つだけです。
コンサルティングの受講者なら、応募前に徹底的に書類のブラッシュアップを行うことができ、たとえ書類作成が苦手な人であっても、一定のレベルまで確実に引き上げることができます。
しかし、面接は本番の一発勝負です。
面接が苦手だからと言って、代わりに他の人が受けることはできません。
自分で突破するしかないのです。
だからこそ、事前にできる準備はできる限り行い、面接をクリアする可能性を最大限に高めておくことが大切なのです。
それが、想定問答の作成です。
想定問答の意義とは
想定問答の作成とは、面接本番でスムーズに適切な回答ができるように、
「問われやすい質問」「重要度の高い質問」
について、事前に回答内容を練っておくことです。
もちろん想定外の質問やその場に瞬時に対応せざるを得ない質問は必ず出てきますし、すべての質問について事前に準備することが不可能です。
しかし、主要な質問を押さえておくだけでも、面接全体の印象や評価は確実にアップできます。
(そもそも、面接のすべての質問に完全に回答することなどできませんし、できなくても面接はパスできます)
それだけでなく、主要な質問への準備ができていることが、心の余裕や自信を生み、緊張感を和らげ、より適切な面接対応へとつながるのです。
回答に自信があれば、はっきり堂々と話すこともでき、見た目の印象にも好影響をもたらします。
(「面接評価を決める2つの要素」を参照のこと。)
その結果、想定問答を用意しない場合に比べて、総合的な評価は格段に良くなる可能性が高くなります。
特に、面接に苦手意識がある人ほど、その効果は大きくなるのです。
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