想定問答作成の留意点
想定問答において大切なこと
なぜ想定問答を作成すべきなのかについては、「想定問答を作成する意義」でお話しました。
しかし、本番に役立つ実戦的な想定問答を作成するためには、欠かせないことがあります。
ここでは、そのための条件や注意点についてお話しましょう。
適切な質問をリストアップする
面接で問われる可能性が低い質問をリストアップしても意味がありません。
効果的な準備をするには、
「面接で問われやすい質問をリストアップする」
ということが大前提となります。
ただし、面接前に自力でリストアップすることはまず不可能ですから、対策本などを参考にすることになります。
私のコンサルティングの受講者には、50問以上の想定質問リストを提供し、それらに対する回答の指導を行っています。
このリストは、過去のコンサルの受講者から頂いたフィードバック頂いた情報をベースにしたものです。
このサイトでは、そのリストをベースに具体的な質問を紹介していますので、大いに参考にして下さい。
回答内容のチェックを受ける
仮に適切な質問をリストアップできたとしても、それらに対して用意した回答の内容が不適切では、やはり意味がありません。
やはり、第三者(転職のプロ)のチェックを受けることが不可欠でしょう。
その1つの方法は、人材紹介会社などで受けられる模擬面接の場を活用することです。
それだけでも不適切な回答、致命的な回答をかなりの程度回避できるでしょう。
最も精度が高いのは、テキストベースの回答案を、1つ1つ厳密にチェックしてもらうことです。
ただ、それには手間暇がかかるため、お願いできる機会は限られるでしょう。
私はコンサルの受講者1人1人に対して、このテキストベースの回答チェックを行なっています。
自分の言葉で表現する
多くの人は、適切な回答をするために、面接対策のマニュアル本を参考にされることと思います。
そのこと自体は否定しませんし、むしろ必要なこととも思います。
私も主要な面接本は通読しています。
しかし、絶対にやってはいけないことは、安易にそこに載っている文例を丸ごと(かそれに近い形で)自分の回答に使ってしまうことです。
面接官を務める方の多くは、そうした対策本に目を通していますし、実際の面接でもたくさんの回答を耳にしていますから、「どこかから借用してきた」「マニュアル通り」の回答にはウンザリしています。
その安易な行為は、評価されないどころか、マイナスの評価となってしまうでしょう。
マニュアル本は、面接のセオリーや評価の基準を理解するために読むべきもの。
面接で求められるのは、自分の言葉で自分の考えをしっかり表現することであり、またそれが説得力を持たせるカギでもあります。
本番で実際に話す言葉を練る
想定問答を作成する際には、面接の本番で実際に話す言葉として文面を作りましょう。
テキストベースで回答案を作りこむことの欠点は、どうしても書き言葉で作成しがちになってしまうことです。
つまり、「文章として適切」であろうと作りこむため、実際に面接で口にする言葉とは乖離してしまうのです。
具体的に言うと、文章として作りこむと、「表現が堅くなる」「表現がくどくなる」「分量が増えて長くなる」傾向があります。
わざわざ文面を作りこんでも、本番でそのまま使えずに言い直さなければならないのでは、二度手間です。
実戦的な想定問答を作成するには、面接本番に挑んでいることをイメージし、1つ1つの質問に対して口頭で回答しているシーンを思い浮かべながら作りこむのがコツです。
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