「できる」と思わせる本番の面接応対
言葉以外で評価を高める方法はある
ここでは、回答内容そのもの以外の要素で評価を高めるための留意点、つまりはNonverbal Communicationのポイントをいくつかお話したいと思います。
※Nonverbal Communicationについては、「面接評価を決める2つの要素」を参照。
笑顔を見せる
笑顔で相手を和ませ、良い人間関係を作れることは、良い仕事をするために必須であり、コミュニケーションスキルにおいて最も重要な要素の1つです。
もちろん状況に応じてのことですが、卑屈な愛想笑いではなく、爽やかな笑顔ができることが理想ですね。
できれば鏡で自分の表情をチェックしたり練習したりすることをお勧めします。
相手の目を見て話す
相手の目を見て話すことは、誠実さや熱意の表れです。
あらぬ方向を見たり、机の上に視線を落としながら話すのは印象を損ないますので、注意が必要です。
特に、緊張しやすい人や内気な人は、しっかり相手を正視することを意識しましょう。
ただ、あまりにマジマジと見つめ続けるのも圧迫感がありますので、適宜少し視線をずらしたりすることも必要です。
すべての面接官に視線を向ける
質疑応答をしている面接官の目をしっかり見て話すことは、とても大切です。
しかし、複数の面接官がいる場合、他の面接官を完全にないがしろにするのも気配りが不足しています。
質疑応答をしている面接官をメインとしながらも、適宜他の面接官にも視線を向けて、その質疑応答を共有する気持ちが大切です。
言葉の末尾まではっきりと話す
英語と違って、日本語では結論や重要な部分が文の最後に置かれます。
「~しました」なのか、「~しませんでした」なのか。
「~と思いました」なのか、「~と言いました」なのか。
といったように、言葉の末尾が明確に伝わるように意識して話すことが大切です。
意図が正確に伝わるかどうか、というだけでなく、末尾の話し方が不明確だと、発言内容に自信が無いとも受け取れますから、最後をしっかりと言い切ることを心がけましょう。
ラポールを構築しよう
「ラポール」とは、フランス語で「橋をかける」の意味で、心理学用語としては、自分と相手との間に心が通い合う、信頼関係にあることを意味します。
面接官との間にこのラポールを築くことができれば、面接は良好な関係で進み、良い結果が得られる可能性が高まるということになります。
ラポールを築くためのテクニックの1つに、「ミラーリング」があります。
ミラーリング
ミラーリングというのは、平たく言えば、相手のしぐさや姿勢などを鏡に映しているかのようにまねることです。
- 全身(立ち方・姿勢)
- 体の一部(瞬き・口元)
- 半身(腕組み・足組み)
- しぐさ(頭をかく、あごに手をやる)
など、様々な合わせ方があります。
これらによってあなたを自分と似た存在であると認識させることで、相手の警戒心を解き、好意や安心感を感じさせることができるというわけです。
会話への同調
また、相手の話し方・内容に合わせることでラポールを築くこともできます。
- 話すスピード
- 声の大きさ
- 相槌、うなずき
- 感情表現・強さ 等
それらによって質疑のやりとりの中で「一体感」が生まれれば、あなたへの印象もそれだけ良くなり得るわけです。
ただ、あからさまなモノマネになってしまうと、逆に相手に不信感や不快感を与えることになりますので、やり過ぎは禁物です。
以上を参考に、回答内容まで良く感じられるような面接対応を行なって下さい。
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