求人開拓のカギ:人材紹介会社の基礎知識
人材紹介会社とは
法律的には「人材紹介」という用語はなく、「職業紹介」と言います。
職業安定法という法律で、
「職業紹介とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいう。」
と定義されています。
この職業紹介を無料で行なっているのがハローワークなどです。
そして職業紹介を有料で行なっているのが民間の「有料職業紹介事業者」であり、この「有料職業紹介事業者」を一般には「人材紹介会社」と呼んでいるわけです。
求職者から見れば「仕事を紹介してもらう」わけですから「職業紹介」の方がフィットしますが、実際には「求職者(=人材)を求人企業に紹介する」という関係が強いことがここからわかりますね。
人材紹介会社の数
大手の人材紹介会社はテレビCMなどでも目にしますから知名度は高いですが、いったい全国にはどれだけの人材紹介会社があるのでしょうか?
100?それとも1000?
人材紹介事業を始める際には、「有料職業紹介事業」の許可を厚生労働省より受けることが必要です。
ですから、厚生労働省では事業者の数を把握していますが、平成24年度の数字で言うと、有料職業紹介事業者の数は、
約17,000
です。
「そんなにあるの?」と感じる人が多いのではないでしょうか。
この人材紹介業というのは人と企業を結びつける「マッチングビジネス」であり、多くの人や資本がなくても可能なため、大手だけでなく小規模の事業者が数多く存在しているのです。
人材紹介会社のビジネスモデル
有料職業紹介事業者は、求職者からお金をもらうことを法律で禁じられています。
ですから、人材紹介会社は採用企業側からお金をもらって事業を運営しています。
報酬は成功報酬制であり、紹介した求職者を企業が採用した際(正確には、採用して一定期間経過後)に初めてお金を受け取ります。
報酬額は採用した人材の年収に比例し、年収の30%程度が相場です。
つまり、紹介によって年収500万での採用が成立した場合、500万×30%=150万程度の報酬が支払われることになります。
人材紹介会社活用の留意点
人材紹介会社は、無料で求職者にマッチする求人を紹介してくれ、応募後のサポートもしてくれるありがたい存在です。
しかし、どんな人材に対しても手厚くサポートしてくれるわけではありません。
採用が成立して初めて売上となるビジネスであるため、「企業に紹介して採用が成立しそうな人材かどうか」シビアに見極められます。
人材紹介会社を有効に活用し、転職を成功させるためには、あなたの価値をまず人材紹介会社に認めてもらうことが必要になります。
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