オフラインの求人開拓:人脈その2
人脈活用のメリット
人脈のレベルにもよりますが、あなたが有効な人脈を活用すると、様々な効果をもたらしてくれるでしょう。
たとえば…
- 書類を確実に読んでくれる
- すぐに面接に呼んで話を聞いてくれる
- 面接が形式的なものになることも
- 短期間で採用決定に至る
- 採用条件が上がる
といったように。
特に中高年者の場合は、年齢が高いという1点だけで除外されるケースが少なくないので、当たり前に選考の俎上に載せてもらえるようになるだけでも、人脈の意義はあります。
もちろん、そればかりではなく、より直接的に採用をもたらしてくれる人脈もあります。
それこそ「鶴の一声」で即採用が決まってしまうようなケースもあるのです。
その効果を経済的な価値に直せば、相当な金額になることは間違いないでしょう。
人脈活用のデメリット
転職活動に大きな効果をもたらしてくれる人脈ですが、その活用は必ずしも良いことばかりではありません。
そこには下記のようなデメリットもありますので、それを理解した上で活用を決める必要があります。
- 失業、転職について他人に広く知られる
- 恩義・義理・負い目が生じる
- 希望に沿わない話をもらうことも多い
- 希望外の話も断りづらい
- 入社後に退職しづらくなる
まず、転職活動で人の力を借りるということは、失業していることや転職しようとしていることを、人に明かすということです。
その人にどんなに内密にとお願いしたとしても、その人が働きかける先でまた別の人が関わりますし、情報の拡散は覚悟する必要があるでしょう。
また、あなたが人脈によって受ける恩恵が大きいほど、相手への借りや負い目も大きくなります。
どこかで何らかの形でその代償を支払うことになるかもしれないことを十分理解しておく必要があります。
さらに、人脈を活用しても必ずしも都合よく自分が望むような会社や職場で話が進むとは限りません。
しかし、その場合も軽々しく断ることはなかなかできませんし、入社したとしてもやはり簡単に辞めることは難しくなります。
それらは「相手の顔をつぶす」ことになるからです。
こんな風に書くと、なんだか人脈を使うのがコワくなってきたかもしれませんね。
大切なことは、メリットとデメリットの両方をしっかり理解した上で判断する、ということです。
人脈のリストアップ
あなたが人脈を活用すると決めたら、活用できる人脈をリストアップしましょう。
「そんなのどうせ無いよ~」
と思うかもしれませんが、本気で探す気になれば、意外にあるものです。
あなた自身の人脈
あなたが直接持っている人脈が、最も使いやすく、コントロールもしやすいので、第一に検討すべき人脈になります。
たとえば、下記のようなものが考えられます。
- 前の会社の上司・同僚・関係部署など
- 前の会社時代の取引先など
- 出身校の恩師や同窓、先輩・後輩など
- 地元の幼なじみや近所の付き合い
- 趣味等の集まり・ネットワーク(インターネット含む)
あなたの関係者の人脈
あなたが直接持っているものではなく、間接的な人脈になりますが、範囲が広がることで有効な人脈が見つかる可能性も拡大しますから、検討の価値は十分にあります。
あなたの両親や祖父母、兄弟姉妹、そして親戚等についても、それぞれ上記のような人脈があるはずです。
それらを駆使することができれば、何かしら有効な人脈が出てくる可能性はかなり高いはずです。
人生経験の長い関係者からは、名士や有力者とのコネクションも出てくるかもしれません。
さて、あなたはどんな人脈が見つかったでしょうか?
人脈活用上の留意点
考えられる人脈をすべてリストアップしたら、優先順位の高いものから順に並べていきましょう。
その基準を「効果の大きさ」に置くのか、「頼みやすさ」に置くのかはあなたの考え方次第です。
もちろん、「リスク」についても十分考慮してランク付けする必要があります。
活用すべき人脈が決まったら、実際に助力を依頼することになりますが、その際には、次の2点に配慮する必要があると考えます。
1.相手の手間を減らす
たとえば、知人にあなたのことをどこかの会社に紹介してもらう場合、あなたの経歴や職歴を知人から伝えてもらうことは骨の折れる作業になります。
また、不正確な情報が伝わってしまう危険もあります。
あらかじめあなたの応募書類を一式渡しておいて、詳細はそれを渡してもらえば済むようにしておけ迷惑になりませんし、話が早いでしょう。
2.希望条件を伝えておく
せっかく人脈を活用しても、あなたの希望に合わない話が進んでしまえば、意味が無いだけでなくせっかくの人脈がこじれてしまう危険性もあります。
そのリスクを減らすためには、あなたがどのような会社や仕事に就きたいのか、希望の条件をあらかじめ伝え、理解してもらっておくのが効果的です。
人任せにすることなく、できるだけあなたが直接相手に口頭で説明し、必要なら書面でも渡しておきましょう。
使い方次第で「毒にも薬にもなる」この人脈を、うまく活用できるかどうかはあなた次第です。
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