統計・データから見る転職ルートの実際
意外?やっぱり?人はこうして転職している
厚生労働省が毎年行なっている「雇用動向調査」では、入職経路(=就職先を手に入れた方法)のデータが提供されています。
下図は、平成25年度における、転職者全体の入職経路の構成を示したものです。
最も多いのは、「広告」すなわち新聞や求人サイトなどの求人情報から転職した人で、全体の32.9%を占めています。
それに続くのが何と「縁故」で、実に25.0%、つまり4人に1人が縁故による転職ということになります。
(縁故による転職については、別のページで考察します)
それに続くのが、「職業安定所」つまりハローワークですが、ハローワーク・インターネット・サービスまで含めると、26.7%となって縁故を上回ります。
職業紹介事業者の比較という意味では、公的な職業紹介事業者であるハローワークが22.1%を占めているのに対して、民間の職業紹介事業者、つまり人材紹介会社等は3.4%に留まっています。
意外に少ない?
上記の広告、縁故、ハローワーク(ハローワーク・インターネット・サービス含む)で全体の約85%を占めており、転職の主要な3経路と言えるでしょう。
企業規模による入職経路の違い
次に、同じく雇用動向調査による企業規模別の入職経路のデータを見ると、明らかな傾向が見て取れます。
「ハローワーク」「縁故」の割合は、企業規模が大きいほど少なく、企業規模が小さいほど多くなっています。両者の合計は1000人以上の企業では3割強に過ぎませんが、100人未満の企業では6割近くを占めています。
逆に、「広告」の割合は企業規模が大きいほど多く、企業規模が小さいほど少なくなっています。
年齢による入職経路の違い
最後に、同じく雇用動向調査による年齢別の入職経路のデータを見てみましょう。
特に男性の場合に顕著ですが、年齢が上がるごとに「広告」の割合が減り、逆に「縁故」の割合が増えていることがわかります。
若年層は「学校」、ミドルエイジの男性に「出向からの復帰」が増えるという特徴は見られますが、それ以外は年齢ごとの大きな増減はあまり見られません。
よく読まれる関連ページ
- 求人開拓の基礎知識:公的機関と民間事業者
- なぜ応募先を数多く開拓する必要があるのか?:50対5対1の法則
- あなたはたくさんの求人を見落としている:買い手市場では命取り
- 一本釣り漁法と投網漁法:転職環境の変化と応募先開拓の変化
- 転職活動をルーチン化せよ:活動量と内容の安定が成果へのカギ
- 紹介応募と直接応募:両方を実行できる人ほど強い
- 時代に逆行することも差別化の1つ:デジタル時代にあえてアナログ
- 「りくなび」だけじゃない:求人サイトの基礎知識
- 求人開拓のカギ:人材紹介会社の基礎知識
- 公的機関の知識と活用:ハローワーク
- 公的機関の知識と活用:しごと情報ネット
- 公的機関の知識と活用:人材銀行
- 公的機関の知識と活用:ジョブカフェ
- 民間求人サイト:りくなび等の独立型求人サイト(総合)
- 民間求人サイト:独立型求人サイト(特化)
- 民間求人サイト:ポータル型求人サイト
- 民間求人サイト:検索エンジン型求人サイト
- 人材紹介会社単独型サイト(総合)
- 人材紹介会社単独型サイト(特化)
- 人材紹介会社単独型サイト(地域)
- 人材紹介会社集合型サイト
- 人材紹介会社の攻略まとめ(その1)
- 人材紹介会社の攻略まとめ(その2)
- オフラインの求人開拓:新聞
- 新聞社が運営する求人サイトリンク集
- オフラインの求人開拓:無料求人誌
- オフラインの求人開拓:有料求人誌
- 求人誌と連動する求人サイト
- オフラインの求人開拓:転職フェア
- オフラインの求人開拓:人脈その1
- オフラインの求人開拓:人脈その2