公的機関の知識と活用:ハローワーク
ハローワークのメリット
ハローワークは税金で運営される職業紹介事業です。
良いところを挙げていくと、まずは、
誰でも無料で利用できる
ところでしょう。職業紹介事業者は法律で求職者からお金を取ってはいけないことになっていますから当然とはいえ、無料で利用できるのはありがたいですね。
それだけでなく、誰でも利用できるというのが、ハローワークの良いところです。
民間の職業紹介事業者である人材紹介会社は、ハローワークと同じように無料で利用できますが、実際には誰もが等しく利用できるわけではありません。
人材紹介会社は、紹介後に採用が成立して初めて報酬が得られる仕組みのため、「採用が成立しそうな人」かどうかをシビアに見極めます。
つまり、「人を選ぶ」ということです。
一方、ハローワークは税金で運営されるので、原則として誰でも等しく対応してくれます。
大量の求人案件がある
ハローワークのその他の良い点としては、豊富に求人案件を持っていることです。
時期・年度によって変動はありますが、ハローワークが持っている求人件数は約100万件規模という膨大なものです。
国が運営している機関ならではの規模であり、しっかり探せばたいていの業種・職種で、希望にマッチする求人案件が見つかるはずです。
また、インターネットでも検索が可能なため、ハローワークに足を運ばなくてもかなりの数の案件を調べることができます。
ハローワークのデメリット
次に、ハローワークの良くない点にも目を向けなければなりません。
その最たるものは、
求人の質
でしょう。民間の求人サイトに比べると、比較的待遇条件が低いと言えます。
民間事業者と違い、求人企業はハローワークに無料で求人を出すことができます。
そのため、大量に求人が集まる一方で、有料の求人媒体を使えない求人企業が多いため、求人の質も比較的低くなる傾向があるということです。
(もちろん、すべての求人・企業がそうだということではありません)
マッチング精度
また、ハローワークの職業紹介の精度についても、民間の紹介事業者と比べて高いとは言えません。
求職者・求人企業の両方に対して広く門戸を開いていることは、ハローワークの長所ではありますが、そのため、個々の求職者、あるいは個々の求人に対してきめ細かい対応を行うことは難しくなります。
近年ではハローワークの拠点・人員とも削減傾向にあるため、さらに厳しくなっていると言えます。
ハローワーク活用のキモ
このように、課題もあるハローワークですが、大量の求人に誰でも無料でアクセスできるわけですから、利用しない手はありません。
継続的に求人を検索し、好ましい案件を見逃さないようにしましょう。
まずは求職登録から
まずは最寄りのハローワークに足を運び、求職登録を済ませましょう。
在職者であっても登録は可能です。
求職登録を行うことでハローワークでの求職活動が行えるようになることに加えて、インターネットサービスでもアクセスできる求人情報が増えます。
求職登録していない人には非公開の案件があるからです。
ネットと拠点の併用を
まずはハローワークインターネットサービスで希望条件を入力して求人検索するのが効率的です。
ただし、インターネットサービスではすべての求人情報にアクセスできるわけではなく、拠点の端末でしか見られない求人案件もあります。
ですから、ネットだけで完結するのではなく、定期的に拠点にも足を運んで検索されることをお勧めします。
直接応募も検討する
応募したい案件が見つかった場合、普通は窓口で紹介状をもらい、ハローワークを通して応募します。
しかし、ハローワークを通すと一度に応募できる案件数に制限があったり、条件を満たしていないと応募させてもらえなかったりといったデメリットがあります。
そこで、見つけた案件は企業に直接応募してしまうという方法もあります。
ただし、中にはハローワークを通さないと採用しないという企業もあるので、そういう企業の場合は無条件で落とされるリスクも有ることは承知しておく必要があります。
そのリスクを回避するには、事前に確認の電話を入れる手間が必要です。
(直接応募した後で「ハローワークを通して下さい」と連絡をくれる企業もありますが)
ちなみに、利用できるハローワークは一箇所に限らないので、複数の拠点から紹介を受けることもできます。
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