自己PR文はオリジナリティが命
私が自己PR文のサンプルを見せない理由
私はたくさんの受講者といっしょに、数多くの自己PR文を作成してきました。
その結果、すばらしい効果を発揮した自己PR文の実例が私の手元にはたくさんあります。
優れた自己PR文を一度作り上げれば、それはあらゆる企業への応募に活用でき、そして非常に大きな成果をもたらすわけですから、まさに宝物です。
その一方で、それだけ強力な自己PR文は、一朝一夕にでき上がるものではありません。
ですから、
「自己PR文の事例を見せて欲しい」
という声が多いのも無理からぬところです。
しかし、私は心を鬼にして、極力そうした声に応えないようにしています。
まず第一の理由は、私のコンサルティングの受講者の作成した自己PR文は、受講者のものだからです。
転職を成功させるために、自分の過去をさらけ出し、額に汗して必死に書き上げた、世の中に2つとない力作です。
事情により一部の方には許可を得て事例公開していますが、基本的に個人的な書類であり、本人も公開を望まないことがほとんどです。
第二に、事例を公開することで、類似した自己PR文が出回ってしまう可能性が高いことです。
あまりに広まってしまうと、書類選考の際に「どこかで見たことがある自己PR文だぞ」という状況になることが想像できます。
そうなると、オリジナルの自己PR文は存在価値を失いますし、それを模倣した応募者の印象は損なわれ、結果として誰も得をしないことになります。
第三に、模倣とまでいかなくても、目の前に自己PR文の事例があると、どうしてもその内容や構成に引っ張られてしまいます。
世の中にまったく同じキャリアの持ち主はいないのに、他の人のエピソードに自分のエピソードを合わせてしまうことになるわけです。
それではいわば「借り物の自己PR文」になってしまい、せっかく自分独自の経験をしているはずなのに、それを活かし切れなくなってしまうのです。
自己PR文はオリジナリティが命
ある程度のルールが定まった定型文書である履歴書や職務経歴書なら、サンプルをまねるのも良いでしょう。
でも、自己PR文はオリジナリティが命です。
あなた独自のエピソードを介して、あなただけの良さを伝えるための文書です。
他人の文章をまねて書いても、本当に読み手の胸を打つ自己PR文が生まれることはありません。
あなたにとってベストな自己PR文は、あなたにしか書けないのです。
このサイトでも、あなたに「正解」を与えることはできません。
でも、「正解に至るための筋道」は十分に紹介しています。
それを元にして、あなたのオリジナルな1本を生み出して下さい!
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