自己PR文の最高のネタは○○の経験の中にある
実績をアピールすることの落とし穴
自己PR文のネタとなるエピソードを考える時、
「評価してもらえそうな実績や成功談」
を探してしまうのは、当然の心理です。
だって、自分のPRですもんね。
- 売上を5,000万円あげた
- トップセールスマンになった
- 社内表彰された
- 同期で真っ先に昇進した
- 新商品の開発に成功した …等々
でも、そうした実績アピールだけでは、本当の意味で効果的な自己PR文にはならないんです。
なぜでしょうか。
そうした実績アピールは、「仕事ができる人」というアピールにはなるかもしれません。
しかし、自己PR文を実績アピールの場にしてしまうと、もしあなたよりも上の実績の持ち主がいる場合、実績勝負になって負けてしまいます。
自己PR文は「共感を得る」、つまり学歴や職歴、実績とは別の土俵で優位に立ったり挽回したりすることが第一の目的であることを思い出しましょう。
(そもそも学歴や職歴勝負で勝てるのなら、自己PR文を作成する必要もありません)
実績のアピールは職務経歴書でしっかり行い、自己PR文では共感の獲得に集中することが大切です。
過去の失敗や挫折はネタの宝庫
では、どんなエピソードを選ぶべきなのでしょうか。
私は、本来は隠しておきたい失敗や挫折などの「みっともない話」にこそ、効果的な自己PR文を作るカギがあると思っています。
- 飛び込みで1件も成果がなかった
- 顧客から痛烈なクレームを受けた
- 後輩の前で赤っ恥をかいた
- 上司から大目玉を食らった
- 人目もはばからず号泣した …
「そんなことを書いてどうしてアピールになるの?」と思われるかもしれません。
もちろん、失敗や挫折の話だけで「この人を採りたい」という気持ちにはなり得ません。
しかし、そうしたみっともない話をさらけ出すことで、読み手との心理的な距離感は一気に縮まります。
なぜなら、どんなサラリーマンの方でも過去に大きな失敗の1つや2つはした経験があるはずであり、その時の心情に思いを馳せることができるからです。
そして大切なことは、失敗や挫折の話に留まらず、様々な努力や工夫によってそれらを乗り越えた成長・克服の過程を丹念に描くことです。
そうすることで、初めてあなたに対する深い共感の思いが読み手の中に生じます。
そうした失敗や克服の過程をすっ飛ばして、実績部分だけをカッコよくアピールしようとすると、まったく効果の得られない薄っぺらい自己PR文になってしまうのです。
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