難しい文章と易しい文章、効果が出る自己PR文は?
小学生でもわかる文章を書く
「企業への応募に自己PR文を書く」となると、どうしても「レベルの高い」「格調ある」「語彙の難しい」文章を書こうとする人が多くなります。
しかし、私がたくさんの受講者の自己PR文を指導してきて確実に言えることは、
「効果の出る自己PR文は、例外なくわかりやすい文章で書かれている」
ということです。
「わかりやすい文章」というのを具体的に説明すると、
- 平易な表現を使う
- 専門用語を使わない
- 1つ1つの文章が短い
- 句読点を適切に使う
といったことが心がけられた文章です。
自己PR文の第一の目的は、あなたの能力や実績を伝えることではなく、あなたの人となりや姿勢に共感を感じてもらい、心理的な距離感や障壁を取り除くことにあります。
そこでは難しい語彙やかっこいい表現は必要なく、むしろ共感を得るジャマになり得るのです。
(ちなみに、難しい表現を使おうとして間違っているのが一番恥ずかしいです…)
「難しいことをわかりやすく表現する」のが本当の文章力であり、「小学生でもわかる文章」を書くことが自己PR文で成功するための秘訣です。
専門用語を使うべきでない理由
しかし、実際には専門用語を多用した難解な自己PR文を書く人が少なくありません。
(特に技術系の仕事をされている人によく見られます…)
自分の仕事について語るためには、ある程度は仕方がないこととは言え、できる限り専門用語の使用は控えるべき理由があります。
それは、
「選考に携わる人はその道の専門家ばかりではない」
ということです。
たとえば、プログラマーの求人だからといって、その企業の採用担当者が、プログラミングに精通した人ばかりとは限りません。
むしろ普通の人事担当者なら、高度なプログラミング領域の話を理解できなくて当然でしょう。
そうした担当者に共感を感じてもらうためには、「門外漢でも理解できる」自己PR文を書くことが必要です。
高度な専門性を必要とする職種・業界の人ほど、専門外の人も読むということを意識することが大切になります。
あなたもわかりやすい自己PR文を
本当に効果の出る自己PR文とは、無理なく短時間で読めて、それでいて人となりや仕事ぶりが鮮明にイメージできるもの。
自己PR文の文章は「がんばって読み解いてもらう」べきものではなく、「無理なく読み取ってもらえる」文章で書かれているべきなのです。
あなたが自己PR文を書き上げたら、一度客観的な目で、「リーダーフレンドリー」な文章になっているか、必ず確認してみて下さい。
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