自己PR文と履歴書・職務経歴書との違い
履歴書と職務経歴書の目的
自己PR文について説明する前に、まず履歴書と職務経歴書の目的を確認しておきましょう。
履歴書の目的
- あなたという人物の「基本情報」を「一通り」伝える
職務経歴書の目的
- あなたの「職務の内容や実績・経験」を「詳しく」伝える
両者の目的は同じではありませんが、「過去の事実について書く」という本質的な点では共通しています。
したがって、履歴書や職務経歴書をブラッシュアップするということは、上記の目的をより効果的に果たすようにすることです。
しかし、学歴や職歴といった「過去の事実」そのものを変えることはできないので、ブラッシュアップにも限界があるのです。
自己PR文の目的とは?
もしあなたがきわめて優秀な学歴・職歴を持っていて、履歴書と職務経歴書だけの選考、いわば「データ戦」で勝てるのなら何の問題もありません。
しかし、残念ながらそうでなかった場合、「データ戦」以外に戦いの土俵を移す必要があります。
そして、それこそが自己PR文を作成する目的です。
自己PR文の目的・役割は、ずばり、
「採用担当者に共感を与えること」
です。
履歴書・職務経歴書の目的が「優秀な人」「有能な人」といった「評価」を得ることだとすれば、自己PR文の目的は、
「なんて素晴らしい人なんだ」
「こんな人と一緒に働きたいな」
といった「感情」や「イメージ」を持ってもらうことです。
極論するなら、読み手の感情に訴え、「あなたという人間を好きになってもらう」ことです。
自己PR文の役割は、「理屈から感情へ」「左脳から右脳へ」の転換にあると言ってもよいでしょう。
それに成功できれば、あなたは好ましい人物として採用担当者の脳裏に刻まれ、同じようなスペックのライバルたちの中では自ずと最優先の扱いとなります。
さらには、スペックに勝るライバル達に対しても、あなたは強力な対抗馬となり得るのです。
すべては、あなたが「共感を与える自己PR文を書き上げることができるか」にかかっています。
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