職務経歴書パート別解説:職務概要作成のポイント その1
それでは、効果的な職務概要にするためのポイントを説明していきましょう。
コンパクト、コンパクト、コンパクト
職務概要を作成する上で絶対に守らなければならないポイントは、
「コンパクトにまとめる」
ということです。
職務概要の重要性を理解し、「ここで読み手をつかまないと」を力が入ると、どうしても「語りすぎ」になってしまいがちになります。
下記の文章は、私のコンサルティングの受講者が書いた職務概要です。
もはや「概要」ではありません…^^;
この分量になると、職務概要を読み通すこと自体が作業負担になってしまい、「短時間に理解してもらう」という目的を果たせなくなります。
ズバリ、あなたが目指すべき職務概要の分量は、
「5~6行」
です(※ワード等の文書上での行数)。
なぜなら、一読で全体の内容を把握できる文章量は、5行程度までだからです。
確かに、今までのキャリアやウリをこの分量で魅力的にまとめるというのは、かなり難しいことです。
しかし、それがどうしてもできないとすれば、あなた自身が「自分は何者で、何がウリなのか」の本質を突き詰めて把握できていないと言わざるを得ません。
この分量基準をオーバーしていくごとに、あなたの職務概要は冗長で抽象的になり、その意義から離れていくことになるでしょう。
すべての社歴・職歴を語る必要はない
中には、
「何度も転職してるのに、5行やそこらで自分の経歴を説明できるわけないよ」
と思う人もいるかもしれません。
もちろん、1社1社について同じように筆を費やして説明していったら、とても分量は足りないでしょう。
職務概要では、必ずしもすべての社歴や職歴を書く必要はないのです。
自分の経歴全体をどのように理解してもらいたいのかに沿って、情報を取捨選択・編集してまとめます。
重要でない情報や見せたくない情報は大胆にカットして構いません。
あなたのウリや長所に強いスポットライトを当てるのです。
ポジティブにいこう
前項の通り、大切なことはあなたのウリや長所にスポットライトを当てることです。
「転職回数は多いですが」
「特別優れたスキルはありませんが」
などと、わざわざこの冒頭パートでネガティブな情報を出す必要はありません。
転職回数が多いなら、それによって得た「幅広い経験」等をアピールしましょう。
全体としては平凡なスキルであっても、分野・領域を絞ればアピールすることができるはず。
ポジティブにいきましょう!
ただし、「独立・起業経験」や「大きな病気・長期休職経験」など、回避しようのない大きな経歴上の問題があるのであれば、逆にここで先んじて釈明しておくこともアリです。
もう少し大切なポイントがあるので、続きは「職務概要作成のポイント その2」でお話しましょう。
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