職務経歴書パート別解説:職務経歴の基本 その1
職務経歴で伝えるべき基本情報
過去の経歴について詳しく説明する職務経歴パートは、言うまでもなく、職務経歴書のメインパートです。
棚卸しした情報をベースに、いかにわかりやすく、魅力的に伝えることができるかが評価に大きく影響します。
職務経歴パートで伝えるべき情報は、すでに見た通り、下記の構成要素のピラミッドで示されます。
実際の記載順序としては、ざっくり言うとこのピラミッドの下層から上層の順に記載していくことになります。
- 会社情報
- 部署情報
- 個人の基本情報
- 個人の職務内容
- 個人の差別化要素
このページでは、上のピラミッドの最下層となる基本情報部分の記載すべき内容や注意点について説明します。
会社情報
勤務した会社の情報は、職務経歴の最も基本となる情報です。
有名企業の場合は必要性は落ちますが、中小企業の場合は社名だけでは採用担当者はどんな会社なのかわかりません。
また、同じようなポジションや職種であっても、「どんな業界の」「どんな規模の」会社で勤務したのかによって意味合いは違ってきます。
企業の基本情報を提供し、採用担当者が一読で企業の概要を把握できるようにしましょう。
【会社情報サンプル】
記載項目については上図を参考にして下さい。
この全ての項目が必須というわけではありませんが、少なくとも「業種」と「規模情報(資本金、売上、従業員数など)」のどれかは含めておきましょう。
なお、この「規模情報」は変動しますので、「○年○月現在」などのように、いつの時点のものか添えておくとベターです。
正確にわからない場合は、「約○○」と概数で表現しても良いでしょう。
部署情報・個人の基本情報
レイアウトによりますが、所属部署の情報と個人の職種や職責などの情報は、下図のように併載することも少なくありません。
【部署情報・個人の基本情報サンプル】
「どの部署に」「どんな立場で」所属し、業務に従事したのかを記載します。
【雇用形態】は、「正社員」「派遣社員」「契約社員」「アルバイト」など、実態に則して記載します。
「部長」「課長」など、組織上の明確な役職がある場合は【役職】として明記しましょう。
その際、責任・権限の大きさの参考として、部下の人数を併記するとベターです。
なお、明確な役職でなくても、「プロジェクトリーダー」「チーム長」など、役職に準じる一定の役割を与えられている場合も、【職位】【職責】などとしてアピールしましょう。
(※「職位」「職責」などの定義は会社によって異なりますので、厳密なものではありません)
社内での異動などの区分表示
同じ会社の中で、異動などにより時期によって所属部署や職務内容が違う場合は、その時期ごとに区分して記載する必要があります。
その場合、変化の度合い等によって、
- 【部署情報・個人の基本情報】の中で時期を区分する
- 全体を時期で区分する
パターンがあります。
【部署情報・個人の基本情報】の中で時期を区分するパターン
全体を時期で区分するパターン
残る構成要素のピラミッドの上2段、
- 個人の職務内容
- 個人の差別化要素
については、「職務経歴の基本 その2」「職務経歴の基本 その3」で説明しましょう。
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