受験勉強では「投資」を惜しまない
必要な支出を惜しむとかえって高くつく
あなたは、資格を取ろうと思った時、どんな手段で受験勉強をしますか?
書店で参考書を買って勉強しますか?それとも受験予備校に通いますか?
正解は、あなたが目指す資格やあなたの環境等によって違ってきます。
たとえば私の場合、日商簿記検定(2級・3級)は市販の問題集を1種類だけ買って勉強しましたが、社会保険労務士試験は受験予備校に通って勉強しました。
前者はすでにそれなりの知識があったことと試験のレベルから、市販の問題集で十分と判断したわけです。
しかし、後者は予備知識はゼロであり、試験のレベルからも同じやり方では難しいと判断したのです。
確かに、市販の問題集だけで勉強するなら、その費用はせいぜい数千円で済みます。
一方、予備校で本格的なコースを受講すれば、30万円近い費用が必要ですから、その差は歴然です。
しかし…
「資格勉強のコストと代償」で見たように、資格受験の最大のコストは、実は目先のお金ではなく、「時間コスト」です。
たとえ受験勉強の費用を抑えたとしても、不合格になってもう1年ということになれば、そこで必要になる時間コストは、100万円単位になります。
つまり、数十万の支出を惜しんだことで、数百万のコスト負担を強いられることになるわけです。
(もちろん、市販の問題集だけで合格できればベストですが、その可能性は極めて低いと判断しました)
一日も早く脱サラして独立したいという希望もあり、私は目先のお金よりも、合格可能性を最大限に高めること、そのために多少お金がかかってもベストな学習環境を用意することを選んだのです。
受験勉強の手段に予備校を選んだだけではありません。
受験当時、私は通える予備校が近くになかったために、片道1時間半をかけて電車通学をしていました。
通学時間は本来なら勉強時間として有効に活用したいところですが、私の場合は乗り物に弱いこともあってうまく使うことができませんでした。
そこで、受験期の終盤には、思い切って新幹線で通学することにしたのです。
それによって1日2,000円近く余計に通学費用がかかりましたが、1時間通学時間を短縮することができました。
その1時間を自宅での勉強時間に充てられただけでなく、混雑した電車に長時間乗ることによる疲労を回避することができたのです。
つまり、私は2,000円を出して1時間の勉強時間と体力を買っていたわけですね。
たしかに痛い出費ではありましたが、受験を繰り返すことを思えば安いものです。
単なる娯楽や趣味などに支出したお金は、消費されるだけで帰ってきません。
しかし、この場合はお金を支払うことでそれ以上の見返りが得られるわけですから、単なるコストではなく、「投資」なのです。
あなたも有効なお金の使い方をして、確実に資格を手に入れて下さい。
なお、有効なお金の使い方(「投資」)は時代や環境の変化によって変わってきます。
今のようにオンラインでライブ講座や録画講座をいつでもどこでも見られるような時代であれば、私のお金の使い方もきっと違っていたことでしょう。
よく読まれる関連ページ
- 受験と切っても切れない関係:和多田と資格(その1)
- 受験と切っても切れない関係:和多田と資格(その2)
- 資格の定義と種類について
- あなたが資格を目指す目的は?
- 資格・免許で最も稼いでいる人は誰か
- 資格と実務経験との関係
- 資格学習が現実逃避になっていないか
- 資格勉強のコストと代償
- どんな資格でも必ず一発合格を目指す
- 難関資格でも会社は絶対辞めないこと
- 資格の学習手段は通学と通信のどちらを選ぶ?
- 完璧主義は資格取得の敵:いい加減なくらいがちょうど良い!
- 資格受験は学習初期が最大の難関
- 凡人が集中力を発揮する方法
- 16倍の効率で学習する方法とは
- 教材は勇気を持って絞り込むべし
- 「覚えなきゃ」と思ったら脳は閉じる
- 記憶の仕方でライバルに差をつける
- 睡眠の取り方でライバルに差をつける