履歴書パート別解説:職歴欄(基本)
1枚目のメインパート
1枚目のメインパートとなるのが、この職歴欄です。
詳細な職歴や業務経験は職務経歴書で説明しますので、履歴書の職歴欄の役割は、これまでのおよそのキャリアを短時間に把握してもらうことにあります。
したがって、記載する情報量は転職経験の多さによって調整しますが、基本的には情報過多になって明快さが損なわれないように注意しましょう。
なお、JIS規格の履歴書では学歴・職歴欄が2枚目にまたがっていますが、職歴は1枚目で収めることをお勧めします。
理由の1つは、職歴欄が2枚目にまたがると、「転職経験が多い人」という印象を与えやすいことです。
もう1つは、学歴・職歴以外の部分でのアピールを2枚目でしっかり行うためにスペースを取っておきたいからです。
スペースの調整は、「氏名・連絡先欄」「学歴欄」の方でも行うことができますので、ベストなバランスになるように検討しましょう。
職歴欄の記載例と留意事項
- 会社名は正式名称で。㈱などを使わない。
- 在籍時と現在の社名が異なる場合、「◯◯会社(現××会社)」とする。
- 年号は西暦・和暦とも可。ただし職務経歴書と一致させる。
- 従業員数は、在籍当時でなく現在の概数でも良い。「○年度○月現在」などのように書くとより明快。
- 在職中の場合は、退職が確定しているなら「○年○月 ~により退職予定」とし、まだ未定であれば「現在に至る」とする。
- 必ず右下に「以上」を。
会社情報
会社名を書いただけでは、有名企業でもない限り、どんな会社なのかを把握することができません。
スペースが許せば、履歴書だけでも「何をやっている会社なのか」「どの程度の規模の会社なのか」がわかるように、「業種」「従業員数(あるいは売上、資本金など)」の基本情報を添えた方がベターです。
逆に、誰もが知っているような有名企業については、あえて説明を添える必要はないでしょう。
配属部署・担当業務
どんな会社で働いたのかだけでなく、そこであなたがどんな仕事をしたのかが肝心です。
できれば簡潔に配属部署や担当業務を書きましょう。
スペースがなければ、入社と配属を同じ行に書くこともできます。
例)「○年○月 ABC株式会社 入社 法人営業部に配属」
スペースの問題やその役割から、職歴欄には詳細な業務実績まで書くことはお勧めしませんが、スペースに余裕があれば、昇進情報などを追加してアピールすることは良いでしょう。
例「○年○月 係長に昇進
○年○月 課長に昇進」
退職理由
退職理由は採用担当者が最も気にする要素の1つです。
単に退職の年月を記載するだけでなく、必ず退職理由を明記しましょう。
ただし、履歴書では詳細な退職理由を書く必要はなく、基本的には
- 「一身上の都合により退職」
- 「会社都合により退職」
の別さえわかれば十分です。
履歴書ではスペースが限られますし、不十分な理由説明をしても納得は得られません。
詳しい退職理由は職務経歴書の方でスペースを取り、採用担当者が納得できる十分な説明をすることをお勧めします。
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