Vol.25 移動コスト
私は幸いにして、長距離通勤をしたことがない。
サラリーマン時代からずっと、職場は徒歩圏内か自動車でせいぜい30分以内で通える場所だった。
この通勤というものが、私はどうにも好きになれない。
毎日何千万人というサラリーマンが、朝晩に電車や自動車などで通勤をしている。
中には片道2時間以上もかけて通っている人もいるのだ。
40年以上も働くとしたら、いったい一生でどれだけの時間とお金とエネルギーが通勤に費やされているのだろう。
1日2時間、年間250日、40年通勤したとしたら、2×250×40=20,000。
「2万時間」である。
1日4時間ならその2倍の「4万時間」…
4万時間なら4年半に相当するわけで、想像を絶する時間である。
そして、それにサラリーマンの人数を乗じた時間が通勤に費やされているわけだから、考えるだに恐ろしいことだ。
時間というのは、決して取り戻すことはできないのだから。
私は、転職コンサルティングを行うにあたって、基本的に「面談」というものを一切廃止した。
ネット環境の進歩によって、実際に会わなくてもお互いの顔を見ながら会話したりファイルを画面共有することが可能になっているのに、ただ「会う」ために私が足を運んだり相手に足を運んでもらう時間やお金がムダだからだ。
今では「どこでもドア」が現実のものになっているのに。
その時間やお金を転職活動や自己啓発などに有効活用してもらった方がはるかに良いし、私も転職支援により多くの時間を回すことができる。
同じように企業でも在宅勤務の動きはあるようだが、思うようには普及していないようだ。
まだまだ通勤の時代は当分続くのだろう。
もっとも、通勤が完全になくなってしまえば、運輸交通業界は大打撃を受けてしまうだろうが…
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