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Vol.2 上がったり下がったり

基本的に、上がり症である。

久しぶりにセミナー開催、などとなると目も当てられない。

演壇に立つ前から足が震えている。

真冬なのに汗が滴り落ちる。

熟したトマトのように顔が真っ赤になる。

聞き取れないくらいに早口になる。

「え～」「え～」を連呼する。

といった具合である。

１対１のスカイプミーティングだって例外ではない。

ミーティングの前はいつも落ち着かない。

限られた時間で効果的なコンサルティングができるよう、予習には余念がない。

受講者の課題と打開策を検討し、さらに想定される質問事項に対する回答を思い描く。

しかし、ミーティングがこちらの思い描いた通りに進むことは少ない。

予想外の報告や質問にしどろもどろになることは日常茶飯事だ。

予期しない質問の連続に回答は乱れ、そのくせ聞かれてもいない余計なことまでしゃべってしまう。

嫌な汗が額を流れる。

喉が枯れるほどしゃべっているのになぜか不毛な気持ちになる。

セミナーもミーティングも、終わった後はひどく疲れ、自責の念でテンションはどっと下がる。

典型的なＡ型である。