ボーナスをしっかりもらって退職する
退職するからと遠慮は不要
ボーナスというのは、サラリーマンにとって本当にありがたいお金です。
(ただし、ボーナスが支給されない会社もありますので、あしからず…)
私が昔勤務していた会社は、かなりボーナスには恵まれていたこともあって、会社を辞めてからは何度も「あのボーナスがあったらなぁ…」と思ったものです(苦笑)。
たとえば、退職した後に受け取れる失業保険は、勤続10年以上でも120日分、その場合最大でも100万円に達することはなく、数十万円を数ヶ月間にわたって少しずつ受給することになります。
それを考えれば、一時金で数十万円、多い人なら100万円単位で受け取れるボーナスがいかに貴重であるか、実感できるのではないでしょうか。
転職先が決まっている人ならまだしも、退職してから転職先を探そうと考えている人ならなおさら、もらえるボーナスはしっかりもらってから辞めることが大切です。
(「言われなくてもそうするよ」と言われそうですが(笑))
ボーナスをもらえるタイミングで辞めるのは、なんだかいやらしく感じる人もいるかもしれません。
でも、基本的にボーナスというのは過去の労働の貢献に対する見返りです。対象期間に勤務していた以上は受給する権利があるのですから、やましいことは無く、堂々ともらって良いのです。
退職前のボーナス受給の注意点
退職前のボーナス受給の注意点は、
- 確実に受給すること
- 支給額を減らされないこと
の2点です。
1.ボーナスを確実に受給する
多くの会社では、ボーナスは「支給対象期間」に勤務し、かつ「支給日」に在職している人にボーナスを支給します。
退職予定を理由にボーナスを支給しないことはもちろん、ボーナスを大きく減額することも違法と判断されます。
ですから、支給対象期間にしっかり勤務し、退職日を支給日以降に設定しておけば、ボーナスを受給する権利は確保できます。
(会社によっては「支給日に在籍していること」を支給条件として定めていない会社もあり、その場合は支給日前に退職しても支給対象期間に勤務していればボーナスを受給する権利を主張できることになります)
ただし、ボーナスそのものは支給が義務付けられているお金ではなく、その支払条件は会社ごとに異なるので、必ず支給規則を確認しておき、条件を満たすことを心がけましょう。
2.支給額を減らされない
上に「退職予定を理由にボーナスを大きく減額することは違法」と書きました。
ボーナスは過去の労働の貢献に対する見返り以外に、将来の貢献に対する期待を込めて支給する意味合いもありますので、ある程度の減額は違法ではないとも言えます。
しかし、そもそもボーナスの金額というのは、支給対象期間の勤務評価に基いて算出されるのが一般的です。
会社側からすれば、いなくなるとわかっている人間にたくさんのボーナスを払いたくないのが人情です。
となれば、退職する人の「勤務評価」を意図的に下げて支給額を減らすことは十分に可能です。
「退職予定を理由に」しての減額には制限があっても、勤務評価を下げる理由付けならどうにでもできるからです。
それに対する対抗策は、「勤務評価が終わるまでは退職を申し出ない」ということです。
大抵の会社では、直属の上司が行なった勤務評価に様々な調整が行われた結果、最終的な勤務評価が本人に伝えられます。
したがって、できれば確定した勤務評価が伝えられてから、それが無理でも評価の変更が難しくなる段階まで退職を申し出なければ、退職することがボーナスに影響することを避けられます。
貴重なボーナスをしっかり受給しましょう。