あなたはいつ会社を辞めるべきか:転職活動と季節変動
転職活動はいつ行っても同じ?
すでに退職されているや退職が決まっている方は、1日でも早く転職を目指すべきであり、転職活動のタイミングを考える必要はありません。
しかし、転職を検討している在職者の方は、転職活動と季節変動の関係を知っておいても損はないでしょう。
つまり、1年の中では、時期によって転職しやすさに違いがあるということです。
通年採用が一般化した近年では、以前ほど極端な変動はなくなりましたが、それでも依然として一定の変動は見られます。
転職しやすさを考える上で関わる要素は、
- 求人企業の動き
- 求職者の動き
の2つです。
全企業・全求職者の統計は存在せず、ハローワークや人材紹介会社、求人サイトなどが独自に求人・求職の数値を集計しています。
母集団の特性によって動きは違ってきますが、以下におよその季節変動について紹介しましょう。
求人企業の動き
求人がピークを迎えるタイミングとしては、2つ時期があります。
それは、2月頃と10月頃です。
多くの企業は4月に始まる新年度の体制を固めるため、年明けから求人が活発化し、そのピークが2月頃になります。
3月に入ると求人は落ち着き始め、新年度がスタートした4月~5月はかなり落ち込みます。
夏のボーナス直後に退職者が増えることもあって、6~7月は求人が盛り返しますが、夏休みに入る8月に再び落ち込みます。
しかし、9月以降はいわゆる下半期の採用が活発化し、10月頃にそのピークがやってきます。
その後は冬休みで大きく採用が落ち込む12月まで減少傾向が続いていき、年明けから再び活発化する、というサイクルになります。
求職者の動き
求職者の動きは、ボーナスが大きく関わります。
つまり、どうせ辞めるなら、夏と冬のボーナスをもらった後に辞めようという心理ですね。
夏のボーナス時期の6月に求職活動が活発になります。
また、冬のボーナスをもらった後、新年度に向けた春採用を目指して1~2月頃にも活発な動きがあります。
そして両者の間、10月頃にも、下半期採用を目指した動きがあり、求職者には3つのピークがあると言えます。
では、最も転職が決まりやすい時期は
以下はあくまでも参考程度に読んでもらいたいと思いますが…
求職者が急増する6月頃は、求人数はそこまで活発化しないため、需給バランスからはかなり厳しくなります。
10月頃および1~2月頃は、求人・求職ともピークが重なる時期になります。
求人のイスが増えることは喜ばしいことですが、求職者も増えるために必ずしも転職しやすい時期とは言えません。
実は、意外と狙い目なのが7~8月です。
なぜなら、この時期は求職の動きは大きく落ち込みますが、求人の方はそこまで顕著ではないからです。
”ライバルの減ったこの時期をねらい、仮にそこで決まらなくても10月のピークを準備万端で迎えることができる。”
活動の手を止めて涼んでいるライバルを横目に、暑い夏にがんばることが成功のカギ、かもしれません。
よく読まれる関連ページ
- AさんとBさんの転職:二人の命運を分けたもの(その1)
- AさんとBさんの転職:二人の命運を分けたもの(その2)
- 転職の損得勘定
- 本当に氷河期を脱した?現在の転職市場
- 転職活動とは営業活動である
- 必要なのは差別化
- 隣の芝生は青くない
- 転職の方向性で難易度は変わる:それでもイバラの道を進む?
- 退職が先か在職のうちか
- ダメ元の精神が転職成功のカギ
- 自分を一番理解しているのは誰?:あなたは本当の自分を知らない
- あなたは「ワンオブゼム」である:客観的な視点がないと転職は遠のく
- 転職を成功させるお金と時間の使い方:「投資」できる人の強さ
- 競争に勝つだけが成功の道ではない:転職のブルーオーシャンを探せ
- なぜ転職活動で挫折するのか:転職活動と成功曲線
- 転職活動の環境を整えよう:成果を出すために必要な物リスト
- 転職活動での苦戦は情報格差で逆転する
- 同じ3月末退職者なのに転職の明暗が大きく分かれるワケ