自分を一番理解しているのは誰?:あなたは本当の自分を知らない
認識のギャップは転職成功の妨げ
コンサルティングの受講者をヒアリングしていて、よく感じることがあります。
それは、
「自分のことを理解していない人が多い」
ということです。
1つには、自分のキャリアを実際以上に高く評価しているケース。
たとえば、現在の待遇は客観的に見てかなり高いのに、転職しても同水準の給料がもらえて当然だと思っているような方がそれです。
特に、バブル期を経験している中高年の方で、転職経験がほとんどなく、「今の相場」や「市場価値」がわかっていない人に多いですね。
そんな方が不用意に会社を辞めたりすると、転職活動の中で初めて自分の評価を知り、愕然とすることになります。
過小評価も大きな損失
もう1つが、それとは反対に、
「実際には高く評価される要素があるのに、それを自覚していない」
ケースです。
ヒアリングでいろいろな話を聞いていると、履歴書にも職務経歴書にも出てこないエピソードがいろいろ出てきます。
その中には、
「えっ、それすごいじゃないですか!!」
「何でそれ応募書類に書いてないんですか!?」
というような話が出てくることが度々あるのです。
「いや、大した話じゃないと思って…(汗)」
いやいやいやいやいや。
特に1つの業界や会社しか経験していない人に多いですが、その世界では当たり前だったりさしたる業績ではないことが、外部から見ると驚くべきことだったり、そこまでいかなくても十分に評価の対象となることなのに、それをわかっていないのです。
非常にもったいないことですね。
そうした評価要素を応募書類にしっかり記載することで、書類選考を見違えるように通過するようになるケースも少なくありません。
自分のことは自分が一番わかっているように思いますが、実はそうでないことが多いのです。
ですから、
「いや、自分にはそんな評価されるようなことはないよ」
と思われている人も、本気で転職を成功させたいなら、一度は自分のキャリアについて第三者の詳細なヒアリングを受けることをお勧めします。
あなたのキャリアの中には、思いがけない「お宝」が眠っているかもしれません。
いずれにしても、自分の価値や評価をできるだけ正確に知ることは、転職に失敗しないためにもとても重要なことです。
それによって、転職活動において取るべき手段も違ってくるからです。
「転職の成功は、まず自分を知ることから」
です。
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