ステップ3.キャリアの棚卸しを実施する
【所要期間】3日~1週間程度
唯一の商品である自分を徹底分析
もしあなたの仕事が営業職だとしたら、取り扱う商品やサービスについての知識や理解が不十分なままで営業活動を行ったりはしないでしょう。
精一杯知識を詰め込んで、強みや弱みを理解した上で、どこにどう売り込めば良いかを徹底的に考えるはずです。
しかし、会社の商品・サービスを売り込むよりも難易度が高い営業活動である転職活動において、なぜか極めて不十分な商品分析しか行わない人がたくさんいます。
転職活動における商品は、あなた自身です。
自分の強みや弱みを客観的に把握できていなければ、その売り方や売り先を適切に判断することもできません。
往々にして「自分がやりたいことは何か」ということが先行してしまい、「自分はどのように他者から評価されるのか」という意識が不十分になってしまいがちです。
かなり地道でしんどい作業になりますが、最初の段階で自分の過去~現在を徹底的に振り返り、自分の良い所とそうでない所を明確にすることが必要です。
まずは足跡を追い、次に分析を
棚卸し作業の基本は、時系列順に自分のキャリア・経験をできる限り詳しく具体的に書き出していくことです。
上図は時系列の棚卸表の簡略化したサンプルです。
所属した組織の詳細と、その間の個人としての業務および実績を、できるだけ数字やデータを使って表すことを心がけます。
それは、第三者が見てあなたの実績等がどの程度のものなのか、定量的に把握できるようにするためです。
(数字以外にも、表彰歴や資格などによってレベルを伝えることもできます)
この作業が最低限必要なもの。
その上で、自分で自分の強みと弱みを分析することが本当の意味での棚卸しとなります。
転職のライバルとなる人たちと比較して、自分が胸を張ってアピールできる強みは何で、カバー・対策を考える必要がある弱みとは何か。
- 学歴・職歴は?
- 経験年数は?
- 退職経験や理由に説得力は?
- 経験領域の一貫性は?
- 従事した業務のレベルは?
- 身についたスキルレベルは?
- 特筆すべき実績はある?
- あなたの最大のウリは何?
それを追究できて初めて効果的な対策を取ることができます。
ただ、実際には自分のことを客観的に把握することは難しいものであり、「自己評価」と「他者からの評価」にはどうしてもズレが生じます。
そうした「評価のミスマッチ」は転職活動の足を引っ張りますので、棚卸しの仕上げにはできるだけ第三者の意見を求めることをお勧めします。
ですから、私は支援の最初にそれらについて徹底的にヒアリングを行うのです。
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