求人チャネルの考え方とバランス例
求人チャネルの考え方
前項の「ステップ6.求人チャネルのチェック・開拓を行う」で、
- 求人を探せる場所である「求人チャネル」にはたくさんのものがある
- メインチャネルとサブチャネルを設定して活動のウェイトバランスを決める
ということをお話しました。
誤解がないように最初に触れておきたいことは、チャネルバランスというのはあくまでも、
「どのチャネルをメインとし、どのチャネルをサブとするか」
という”主従”の話であって、「求人チャネルを絞る」ということではない、ということです。
もちろん作業効率を無視することはできませんが、できる限り「数多くのチャネル」を「継続的に」チェックすることが、チャンスの最大化のカギです。
なかなか期待するような求人が見つからないチャネルであっても、いつ「これだ!」という求人が出てくるかわかりません。
安易に「捨てチャネル」を作らず、かける時間は最低限でも、継続的なチェックをできるだけ行いましょう。
なお、年齢やキャリア等の条件的に厳しい人ほど、手間のかかるチャネルでがんばることが不可欠なのも事実です。
このサイトをご覧頂くことで「知識不足による活動ロス」は避けることができますが、それでも楽をして転職できるわけではありません。
転職活動は、正しい活動をすればせいぜい数ヶ月単位の中短期プロジェクトですから、その間は労力を惜しまない姿勢が大切です。
求人チャネルのバランス例
ここでは、属性別のチャネルバランスの例を紹介したいと思います。
これらはチャネルバランスのイメージをつかんでもらうためのサンプルであり、非常にざっくりとしたものですので、あくまでも1つの参考としてとらえて下さい。
※円の大きさは、ウェイトの大きさをイメージしています。
※赤色が濃いほど有望なチャネルであることを意味します。
※「潜在求人」とは、求人募集の形では存在していない求人需要のことです。詳細は「求人開拓の知識と実践」の章を参照のこと。
※「職安」とは「ハローワーク」を指します。
※「人材B」とは「人材銀行」を指します。
比較的好条件の属性の方
高学歴、大手企業、低年齢など、比較的条件が良い場合のバランス例です。
条件に恵まれている方は、人材紹介会社がメインチャネルとなるでしょう。
実際、人材紹介会社からの紹介だけで早期に転職が決まることも十分あり得ます。
しかし、条件に恵まれているだけに、他のチャネルでも豊富なチャンスがありますので、求人サイト等で自分で求人を探して直接応募していく活動も並行して行いたいところです。
比較的低条件の属性の方
残念ながら、学歴・職歴・年齢などの条件にあまり恵まれていない方のバランス例です。
人材紹介会社がメインとして使えないことが多いため、それ以外のチャネルを幅広く押さえていく必要があります。
ハローワークや、求人誌などのアナログ媒体、そして人脈の活用も検討すべきでしょう。
中高年の方
転職が年齢的に難しくなる中高年の方(40代前半から上の方を想定)について別枠で採り上げてみました。
基本的には上記の「比較的低条件の属性の方」と同じですが、「潜在求人」への応募という選択肢を検討する余地も考慮してみました。
詳細は他ページに譲りますが、求人募集を出していない会社にアプローチする方法です。成功確率は低いですが、ライバルはほぼいないため、反応が得られた場合は無競争で就職できる可能性があります。
豊富な経験・実績の持ち主であれば、「この人なら」と思ってもらえる可能性はあるということです。
自分に合ったチャネルバランスを判断する方法
上に大まかなチャネルバランスを示しましたが、自分の場合はどうなのか、よくわからない人も少なくないでしょう。
自分が転職市場でどのように評価されるのかを最も端的に知る方法は、人材紹介会社にアプローチすることです。
人材紹介会社は、求人企業と求職者のマッチングを行い、転職が成立して初めて報酬を得るビジネスモデルのため、「あなたが転職が成立しそうな人かどうか」をシビアに見極めます。
ですから、あなたがその他の準備作業(キャリアの棚卸しや書類のブラッシュアップ等)をしっかり行なった上で、人材紹介会社にアプローチをしてみることです。
(あなたの良さが最大限伝わる状態でアプローチすることが大切です)
そこで熱心に対応してもらえるようであれば、あなたは転職市場において一定の評価を受けられる人であり、また人材紹介会社を活用できる人だということになります。
逆に、残念ながら熱心に対応してもらえないのであれば、転職市場において高い評価は望めず、また人材紹介会社以外のチャネルをメインに考えざるを得ないことになります。
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