会社選びの判断基準:活動状況編
判断材料は「その会社がどうか」だけではない
ここまで、いくつかの角度から会社選びの判断基準についてお話してきました。
しかし、判断の基準は、
「目の前の会社/仕事が良いかどうか」
だけではありません。
あなたの転職活動はその時どういう状況であり、
「将来良い話が来る可能性がどれくらいあるのか?」
によっても、判断基準は大きく左右されるのです。
それ以上の内定が近いうちに来る可能性は?
あなたがめでたく内定を獲得し、条件的にも申し分ないものだとすれば、迷う必要はありません。
しかし、転職活動をしていて、最初の内定が非の打ち所がないものであるとは限らず、むしろそうでないケースの方が圧倒的に多いことでしょう。
仮にあなたがほぼ同時に複数の内定を得ていたとしても、その中に満足できる案件が1つもない可能性はあります。
その時にあなたは、「目先の内定を受け入れて入社する」か「内定を断って次の内定を目指す」のいずれかを選択する必要があります。
その選択のための究極の判断材料は、
「それよりも良い条件の内定が近いうちに得られる可能性がどれくらいあるのか?」
ということです。
面接がコンスタントに入り、面接本番もそれなりにうまく対応できているのなら、目の前の内定をスルーして、強気に次をねらうことができます。
しかし、もしそうではないのであれば、多少の難点には目をつぶっても目の前の内定を選ばざるを得ないかもしれません。
たとえば、10社応募しても面接が1社も計算できないとか、せっかく面接が入っても苦手意識があって、貴重な面接チャンスを活かしづらいといった場合です。
また、「打率が低い」としても、大量に応募をして「打席を増やせる」ならともかく、何らかの事情でコンスタントに応募できないような場合はいっそう難しくなります。
上記のいずれかに該当するような場合は、目の前の内定を断ることに慎重になる必要があるでしょう。
あなたは「どれくらい待てる」のか?
「将来良い話が来る可能性がどれくらいあるのか?」ということだけでなく、
「どれくらい(いつまで)待てるのか?」
という問題があります。
そこには経済的な事情が大きく関わってきます。
あなたが在職中の場合
あなたが現在在職中の場合は、時間を味方につけることができます。
あなたには定職があり、定収があるのですから、焦ることなく、希望の転職先を手に入れてから転職すればよいのです。
中には著しく収入が低かったり、労働環境が過酷だったりして、早急に転職することが必要なケースもあるかもしれません。
しかし、転職を急ぐ特段の理由がない在職者の方は、在職という絶対的な強みを理解し、それを活かした転職活動をしましょう。
あなたが無職の場合
あなたが無職の場合は事情が違います。
無職の場合は条件よりも時間を優先する必要が高まります。
あなたが無職になってまだ間がなければ、経済的にはまだ余裕があるかもしれません。
しかし、転職活動というのは思っている以上に時間を必要とする活動です。
次の目処が立っていれば良いですが、応募から内定獲得まで一般的には2ヶ月程度は必要ですし、最初の給料が入るのはさらに2ヶ月先と見ておく必要があります。
また、無職の期間が長くなると、ブランクによるキャリア評価への影響も生じ始めてきます。
ブランクが長期化すると、焦りによって問題企業に飛び込んでしまうリスクも高まりますので、「落とし所」を冷静に見極めることが大切でしょう。
なお、場合によってはアルバイトなどで当座の生活費を得ながら、許容できる案件を待つことも一手です。
転職コンサルを使うことも
自分の売り込みみたいになるので気が引けますが、転職コンサルを使うことは、自分が納得できる条件の内定を、早期に獲得する可能性を高めるために有効な方法です。
転職のプロには転職成功のノウハウがあるからです。
たとえば、書類の作り込み1つで、キャリア評価が一変し、格段に有利な状況で転職活動を行えるようになる可能性もあります。
納得できる内定が得られる見通しが経たない場合は、早目にプロの支援を得ることを検討されることをお勧めします。