会社選びの判断基準:業務内容編
仕事に対するあなたの優先順位は
あなたは転職先を考える際に、何を基準にして、どんな優先順位で会社を決めますか?
給料が高い会社、福利厚生が充実している会社を嫌う人はいませんし、待遇が良ければ仕事へのモチベーションも上がります。
将来への不安も減って、家族も喜びます。
しかし、いくら待遇が良くても、仕事そのものに充実感が感じられなければ、長くその仕事へのモチベーションを維持することは難しいのではないでしょうか。
これまで私が転職のコンサルティングを行なってきた中でも、人がうらやむような高給をもらっているのに、「今の仕事にはウンザリ」という人がいました。
逆に、待遇は大したことがなくても、「今度も同じ仕事がしたい」と目をキラキラさせながら言う人もいます。
その一方で、「待遇さえ良ければ仕事の中身は問わない」という受講者には、お目にかかったことがありません。
仕事というものが生活のごく一部であったり、また短期的なものであれば、「待遇さえ良ければ中身なんて」という考え方もあるかもしれません。
しかし、多くの方にとって仕事が毎日朝から晩まで、何十年と取り組むものである以上、文字通り「ライフワーク」として納得できる仕事選びをすることが、このサイトのテーマでもある「幸せなサラリーマン生活」を送るために不可欠なことではないでしょうか。
もちろん、誰もがやりたい仕事に就けるわけではありません。
しかし、いずれあなたも内定を獲得し、「本当にその会社で良いのか?」という決断を迫られる時が来ます。
その時のために、あなたにとって「譲れるもの」は何で、「どうしても譲れないもの」が何なのかを考えておくことは、決してムダにはなりません。
ここでは、仕事内容からの判断基準についてお話します。
仕事に関する判断基準
その業界が好きか
たとえば、私のコンサル経験では、「とにかく自動車業界で働きたい」という人が何人もいました。営業の方もいれば、整備の方、事務職の方もいましたが、彼らにとっては、とにかく自動車に関わっていたい、自動車業界にいられれば満足、なのです。「多少給料が安くなっても、○○業界で働きたい」そんな業界があれば、他の業界で働くことは考えられないでしょう。
その仕事が好きか
たとえば、「お客さんと直接触れ合う仕事がしたい。机にしがみついているのは性に合わない」という人がいます。いわゆる「天職」というやつですね。そんな人が「営業職ではなく内勤の営業サポート職で採用」と言われたら、待遇に問題がなくても転職先としては考えられないかもしれません。
異動・職種変更の可能性
好きな仕事・やりたい仕事で採用されても、ずっとその仕事をできるとは限りません。将来ローテーションなどで異動や職種変更される可能性がどのくらいあるのか、あらかじめ確認しておく必要があります。
将来性のある業界・会社か
いくら好きな業界・会社であっても、将来性がなく、定年までとても勤められそうにないのでは困ります。特に最近は昔に比べてビジネスのサイクルが非常に短く変化が激しくなっているので、将来性の見極めを間違えると大変なことになります。
過去の経験・スキルがどれだけ活かせるか
内定が出た以上は、想定するスキルレベルをクリアしていると評価されたことになりますが、現実的には入社後にどれだけ過去の経験やスキルが活かせるかは会社によってかなりの違いがあるはずです。自分の成長機会ととらえて経験の乏しい領域にもチャレンジしていくか、過去の経験領域に近いことを重視するかはあなた次第です。
中途入社組が活躍できる職場か
会社によっては、いわゆる「プロパー」の社員と中途入社組の扱いが明らかに異なるところがあります。そのような会社では転職しても思うような仕事ができずに苦労する可能性が高いですから、中途採用社員の入社後の状況や活躍の様子を確認しておく必要があります。
組織構成・年齢構成など
平均年齢の若い会社に中高年の方が中途入社する場合、年下の上司の下で働く可能性も十分あります。また、中小企業では採用部署にベテラン社員が居座っていて昇進の望みがないような場合もあります。内定企業がそれらに該当する場合、ホンネとしてそれを受け入れられるかどうかは大切なポイントです。
転勤の可能性と許容度
一定規模以上の会社や業界によっては、転勤は付き物だったりしますし、海外赴任の可能性もあります。自宅を購入済みであったり、家族の事情で転居が難しい場合、そうした会社では活躍が難しくなります。将来的な転勤の可能性はどれだけあるのか、その場合に応じることは可能か、あるいは単身赴任は…といったことも会社選びの要素となります。