あなたは氷山の一角しか見ていない?:雇用の顕在需要と潜在需要
目に見えない人材需要がある
「転職したい」と思ったら、ハローワークに行ったり、求人サイトをチェックしたりして、自分に合った求人案件が出ていないか探すのが普通です。
フィットする案件があまりなかったり、応募し尽くしてしまったりすると、
「あ~あ、もっと求人があれば良いのになぁ~」
と無いものねだりをして嘆いたりするものです。
でも、実はあなたが気づいていない、目に見えていない人材需要が、世の中には確実にあるのです。
2つの人材需要
実は世の中には、2種類の人材需要があります。
それは、「顕在需要」と「潜在需要」です。
『顕在需要』
「顕在需要」とは、転職市場に出回っている求人需要を指します。
上記のように、ハローワークや求人サイトで目にする求人は、すべてこれに該当します。
人材が必要で求人を行なっているのですから、当然ですがそこには明確な求人意欲があります。
出回っているので誰にでも門戸が開かれている、と言いたいところですが、厳密には、完全にオープンになっている「公開求人」と、人材紹介会社等を通じて特定の求職者だけに提供される「非公開求人」があります。
『潜在需要』
もう1つの人材需要が「潜在需要」であり、その名の通り、潜んでいて転職市場には出回らないので、目に触れることがない人材需要を指します。
別の言い方をすると、
「今は求人を出すほどではないが、条件が合えば人が欲しいと思っている状態」
となるでしょう。
サラリーマン経験がある人ならおわかりのように、現在働いている人材に100%満足しているような会社や部署はまずありません。
大なり小なり問題や不満を抱えながらも、事情により現有戦力でやりくりしているものです。
つまり、求人として市場には出回っていなくても、世の中には膨大な量の人材需要が潜んでいるのです。
そして、この潜在需要は何かのきっかけで顕在需要に転じる可能性があります。
しかし、ほとんどの人はその存在を認識していないため、この潜在需要の理解や攻略は、転職活動における成果拡大につながる可能性を秘めています。
(潜在需要の攻略については別のページでお話します)
潜在需要の例
人材の潜在需要にはいくつか種類やレベルがあります。
具体的にイメージしてもらうために、その例をいくつか挙げてみましょう。
「慢性型」
上記のように、一応人手は足りているものの、働きには満足していない状態です。
不満のレベルはそれぞれですが、たいていの会社には存在している潜在需要です。
「待ち受け型」
求人こそ出していないものの、「良い人がいたら採りたい」という意欲はかなり明確になっている状態です。
眼鏡にかなう人材が向こうから現れたら、即採用となる可能性があります。
「近未来型」
今はまだ必要ないために求人は出てないが、近い将来人材が必要となることが確実な状態です。
現事業の拡大や新規事業への進出が予定されている場合等が考えられます。そんなタイミングでアプローチできたら、優先的に選考してもらえる可能性があります。
「未認識型」
自社に人材需要があることを認識していない状態です。
能動的な求人意欲は低いですが、優秀な人材のアプローチを受けた場合に「そうか、この人材は確かに我が社に必要だ」と認識することがあります。
市場に求人としては出回っていなくても、あなたのアプローチをを待っている企業が世の中にはたくさんあるかもしれないのです。
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