「資産」の本当の意味
ほとんどの人が資産の意味を間違えている
もう10年以上前になりますが、「金持ち父さん貧乏父さん」という本を読みました。
有名な本なので、あなたも読んだことがあるかもしれませんね。
アメリカが舞台のお話なので、社会的な背景は違いますが、お金についての考え方を大きく改めさせられる本でした。
その中で最も印象に残ったことの1つが、「資産と負債の定義」でした。
この本が語る定義は、次の通りです。
「資産は私のポケットにお金を入れてくれる」
「負債は私のポケットからお金をとっていく」
この定義は、会計のそれとは根本的に異なるものです。
たとえば、持ち家について考えてみましょう。
多くの人はそれを資産と考えるのではないでしょうか。「家は一生の財産」などと言いますし。
会計上も家は「固定資産」という資産に分類されます。
しかし、「金持ち父さん貧乏父さん」の定義に従えば、持ち家は資産ではなく「負債」に分類されます。
なぜなら、持ち家はあなたのポケットにお金を入れてくれず、奪っていくばかりだからです。
持ち家を人に貸して家賃を受け取るなら話は別ですが、あなたが住む持ち家は、ローンの利息や固定資産税や保険料などの支払いを生むばかりで、そこから収入を生むことはありません。
(バブル期のように値上がり後の転売で利益を出せるような環境であれば、持ち家も資産と考えて良いでしょうが…)
ですから、苦労して手に入れたマイホームは、残念ながら資産ではなく負債ということになるのです。
この本は、持ち家のように一見資産のように見える負債にお金を使わず、「本当の資産」を買うことにお金を使うことが経済的に豊かになる道だと説いているのです。
経済的に豊かになるには本当の資産を手に入れること
この本を読んでからは、私のお金の使い方は大きく変わりました。
私にももちろん物欲はありますが、リターンを生まないムダな支出(=負債)には極力お金を使わないようになりました。
「ブランドは価値かコストか」でも書いたように、私がブランド物に興味が無いのもそのためです。
高価な服やカバンなどを買っても、お金が出て行くだけでそれがお金をもたらすことはないからです。
その一方で、できるだけ「ポケットにお金を入れてくれるもの」を手に入れるように心がけています。
たとえば、私は数十万円もする講座を受講することがありますが、受講した後に目に見えるものは何も残りません。
普通の人は、「もったいない」「そのお金で何か買ったほうがマシ」と思うかもしれません。
でも、私はそこで身につけた知識が受講料以上のリターンをもたらしてくれると確信しているので、高額な受講料もいとわないのです(勇気は要りますけどね…^^;)。
知識こそが最良の資産だと私は思います。
もちろん、資産は知識だけではありません。
利息を生む預貯金、配当を生む有価証券、家賃収入を得られる不動産など、「本当の資産」にも様々なものがあります。
もしあなたがお小遣いを稼げるようなウェブサイトを持っているなら、それも立派な資産です。
ポケットからお金を奪うばかりの負債ではなく、少しでもお金をもたらしてくれる資産を手に入れることにお金を使うように心がければ、10年後、20年後のあなたの生活はかなり変わっていることでしょう。
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