ギャンブルの確率と境界
ギャンブルについて考える
あなたはギャンブルが好きですか?
ギャンブルと聞いて思い浮かぶものを挙げてみると、
競馬、競艇、パチンコ、宝くじ、麻雀、花札…(古い?)
といった感じでしょうか。
私個人としては、あまりギャンブルには縁がありません。
学生時代に少しだけパチンコや麻雀をしていた時期がありますが、たいていはパチンコ屋に寄付をして終わりましたし、麻雀も下手同士で買ったり負けたりの時間つぶしレベルでした。
社会人になってからは、何度か宝くじを買ったくらいでしょうか。
確率論的な見方をすれば、日本の公営ギャンブルは長期的には負けることが決まっています。
なぜなら、主催者という名の胴元の取り分が決まっていて、掛金の残りをギャンブルの参加者が分け合う仕組みだからです。
公営ギャンブルに100投資した際のリターンの期待値は、下記のようになっているようです。
競馬:75(JRAの取り分:25)
競艇:75(開催自治体の取り分:25)
競輪:75(JKAの取り分25)
つまり、上記はいずれも4分の1のパイを主催者が予めかじってしまい、その残りをみんなで分けることになるわけです。
それを考えると、何だか虚しい気がします。
では、テレビでもCMがバンバン流れる宝くじはどうでしょうか?
(「宝くじ公式サイト」より)
宝くじの当選者に還元される当選金(黄色部分)は、購入金額の半分以下しかありません。
客観的に見てこんなに割の悪いギャンブルはなさそうなものですが、それでも買ってしまうのは、一等の当選金が桁外れに高額だからでしょう。
私は10枚(3,000円)しか買ったことがありませんが、それでも当選番号の発表の直前は、「もし当たったら…」とワクワクします。
もちろん「あわよくば」の気持ちはありますが、ギャンブルをしているというよりも「3,000円でそのワクワク感を買っている」と言った方が正確でしょう。
映画館に映画を見に行く(外れもよくある)のと大差ないのかもしれません。
あまりイメージの良くないパチンコですが、パチンコ店の取り分は3~8%といったところのようで、100の投資へのリターンは92~97が期待できますから、実は一番健全なギャンブルなのかもしれません。
ギャンブルとそうでないものの境界は
ギャンブルにはあまり縁がない和多田ですが、ほぼ結婚と同時に会社を辞めて独立しました。
これってかなりのギャンブルかもしれません(苦笑)。
考えてみれば、世の中は不確定要素の集合であって、ほとんどあらゆるものがギャンブル的要素を持っています。
生命保険などの保険商品も、仕組みは宝くじと同じです。あまり当選したくはないですが、大きな病気やケガでもなければ保険料は払い損です。
これだけ地震の多い日本で、借金までして家を建てるのは、相当なギャンブルではないでしょうか。
何百万もあるかもしれない選択肢の中からたった1人の相手を選ぶ結婚だって、ものすごいギャンブルでしょう(お互いに)。
これらは間違いなくパチンコよりもギャンブル的要素は大きいはずです。
そう考えると、ギャンブルとそうでないものの境界って何だろうとわからなくなります。
そして、ギャンブルとは無縁に堅実に生きているつもりでいても、実は知らず知らずに大きなギャンブルをしているのかも。
ひょっとしたら、この世にオギャーと生を受けてからの人生そのものがギャンブルなのかもしれません。
そのギャンブルの勝ち負けの定義は人それぞれでしょうが。