ブランドは価値かコストか
ブランドに対する意識の違い
私は、何事においても「名より実」を取りたいタイプのようです。
商品・サービスを購入する際にも、メーカーやブランドといったものにこだわることはあまりなく、「必要な機能が安く提供される」ことを重視して選びます。
たとえば、家は大手ハウスメーカーではなく、小規模の工務店で建てました。
パソコンも大手メーカーの完成品ではなく小規模メーカーのBTOパソコンを選びますし、保険は民間の大手保険会社ではなく共済に加入しています。
プリンターのトナーはメーカーの純正品ではなくリサイクルトナーを使い、車のバッテリーも新品ではなく再生バッテリーを使っています。
服装にはまったくこだわりがないので(妻によく呆れられます…)ユニクロやスーパーの特売品で十分満足ですし、腕時計すら持っていません。
こうして書いていると、ものすごくケチくさい人間のようで少し恥ずかしくなりますが、その代わりに自分が投資する価値があると思うもの、特に自己啓発系(50万円を超える教材や10万円のセミナーなど)にはお金を惜しまず使います。
これって、結局は「何に価値を見出すか」の問題だと思います。
私は「●●のブランドを持っている」ということに対する満足感や優越感が希薄であり、それよりも「コストパフォーマンス」や投資へのリターンに価値を見出すタイプだということです。
つまり、私のような人間にとっては、ブランドというものは「コスト」とほぼ同義です。
ブランドというものにお金をかけない私のようなタイプの方が経済的には間違いなくメリットが大きいはずですが、問題は上述のようにこれは「価値観」が関わることなので、単純に是非を決めることはできないということです。
(私の妻を含む)多くの女性には、服装や装飾品などのブランド信仰があります(と思います)。
ブランド品を持つこと自体に価値があり、また一般よりも高い金額を支払うことがその価値を担保する役割を果たします。
ですから、そこには私のような「コストパフォーマンス」という選考方針はほとんど働きません。
そうした人たちにとって、「ブランドは価値そのもの」なのです。
ブランドの有無と信頼性
私が無名メーカーの商品やリサイクル品などを妻などに勧めると、
「品質が心配だからイヤ」
という結論になります。
確かに、「安物買いの銭失い」になる可能性はゼロではありませんし、私も実際に失敗したことが過去にはあります。
でも、「万全のサポートや安心感」と「安い価格」が両立するわけはなく、前者をある程度犠牲にするからこそ後者が成り立ちます。
前者を重視するなら「高いコスト」を受け入れるしかないということになります。
しかし、日本は世界一品質にうるさい国ですから、使用に耐えないような品質のものはほとんどありませんし、もしそうした商品・サービスがあれば、その情報はネット上に拡散します。
万一不運にもそうしたものに当たったとしても、元々安い価格で購入しているものなので、その場合の損失は最低限で済みます。
ですから、よほど不用意な買い物をしない限りは、無名メーカーの商品やリサイクル品であっても何ら問題ないのです。
と妻に言っても、やっぱり理解し合えないんだなぁ。