応募書類の統一感に配慮する
書類の統一感があなたへの評価に影響する
応募書類を作る際、あなたはおそらく、
「履歴書は履歴書」
「職務経歴書は職務経歴書」
といった感じで、それぞれ別物として作り込むでしょう。
それも当然のことで、応募書類全体の統一感にまで配慮する人はほとんどいないと思います。
でも、私はけっこうそこにこだわります。
なぜなら、それによって応募書類を精読してもらえる確率が高まり、ひいてはそれが評価につながると考えるからです。
もちろん、応募書類はそれぞれ役割が違いますし、内容・構成も異なるので限界はあります。
しかし、可能な範囲で統一を図っておくことは必ずプラスに働きます。
統一すべき応募書類の要素
文字の大きさ
たとえばよく見られるのが、文字の大きさの不統一です。
履歴書はスペースに比較的余裕があり、逆に職務経歴書はテキストの分量が多くなりがちです。
そのため、「履歴書は12ポイント」「職務経歴書は10ポイント」のように、履歴書の文字は大きく、職務経歴書の文字は小さく作成することが多いです。
しかし、応募書類はたいていの場合、履歴書→職務経歴書の順に読まれます。
まず履歴書で基本的なプロフィールを把握し、その後に職務経歴書で詳細を理解しようとするからです。
その際に上記のように文字の大きさが違うと、職務経歴書を手にとった時に「うわっ、字が小さい!」と感じます。
ただでさえ分量が多いところに小さい字で書かれているので、非常に読みづらさを感じるのです。
完全に同じ大きさにならなくとも、「11ポイントと10.5ポイント」など、大きく違わないように配慮したいところです。
職務経歴書の枚数を抑えるために字の大きさを極端に小さくするくらいなら、むしろ枚数を増やすことを考えるべきです。
社長を始めとする採用の決定権者は高齢の方が多いですから、「小さい文字は読まれない」と考えておいた方が良いでしょう。
ソフト、書体など
文字の大きさだけでなく、「履歴書はエクセル」「職務経歴書はワード」のように、そもそも違うソフトで書類を作る人も少なくありません。
たとえ紙に印刷しても、よく見れば両者の違いは明らかです。
文書の作成を目的とするソフトと、表計算を目的とするソフトの違いが印刷物にも現れるのです。
また、ワードとエクセルでは初期設定の書体が明朝体とゴシック体で違いますが、その初期設定のまま別の書体で書類を作ってしまう人もいます。
そうなると、同じ人の応募書類でありながら見た目の印象は大きく異なってしまいます。
読み手は頭を切り替える必要があり、応募者のイメージを頭の中で整理することが難しくなります。
採用担当者は、履歴書と職務経歴書の両方から得られた情報を統合して、1つのキャリアイメージを作りますが、その妨げになるのです。
どちらかで統一することは難しくないはずですので、揃えることをお勧めします。
表記
意外と見落としやすいのが表記の統一です。
たとえば、履歴書では学歴・職歴を「昭和(平成)●●年」と和暦で書いているのに、職務経歴書では「20●●年」のように西暦で書いているようなケースはかなり目立ちます。
どちらで表記すべきかは決まりはありませんが、不統一だとやはり読み手に不親切ですね。
特に、履歴書と違って職務経歴書の経歴紹介が逆時系列になっているような場合は、余計に混乱するので要注意です。
また、和暦だと昭和と平成にまたがる人、つまりキャリアが長い人の場合は、和暦では正確な期間とか経過年数が直観的に把握しづらいことが少なくないので、西暦の方が無難でしょう。
その他、いくつか例を挙げると、
- 数字に半角と全角が混在
- 「始め/初め」「いただく/頂く」などの表記の不統一
- 「です・ます調」と「である調」の文体の混在
など、いろんなレベルでの不統一が見られます。
あまりに目立つと、キャリアの評価の前に「細かい配慮ができない人」という印象を与えてしまいかねません。
ぜひ「リーダー・フレンドリー」な文書を心がけましょう。