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私は理想のキャリアの反面教師:和多田とキャリア(その3)

独立への最後の関門

 

目標通り1回の受験で社会保険労務士試験に合格できたものの、即独立に至ったわけではありません。

 

私には実務経験がなかったので、指定された講習を受講する必要があり、それを終えるには最短でも合格発表から約9ヶ月間待たねばならなかったのです。

 

したがって、本当に独立するのかどうかを検討する十分な時間がありました。

 

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そして、独立するためにはクリアしなければならないもう1つの条件がありました。

 

 

それは、妻の同意を得ることです。

 

 

妻は出版社の同僚としてフルタイムで働きながら、社会保険労務士の受験勉強のために最大限のサポートをしてくれていました。

 

私の受験が独立を考えてのことであることは、妻も承知していましたが、実際に独立に至るかどうか、そして独立を認めるかどうかは妻の中でも結論は出ていませんでした。

 

いや、本音を言えば、きっと私にはサラリーマンとして働き続けて、安定した収入を得て欲しいと思っていたでしょう。

 

ただ、私が働きながら全力で受験勉強に取り組み、合格を勝ち得た姿を見て、私の「本気」を感じたんだと思います。

 

必死にがんばって、絶対成功すること

 

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それを条件に、独立を許してくれたのでした。

 

それから今に至るまで、私がいろんな失敗をしたり、やりたいことにチャレンジして来れたのも、ひとえに妻が私を信じて独立を許し、またフルタイムの勤務を続けて経済的に支えてくれたからなのです。

 

ですから、私がいくら偉そうに受講者にコンサルティングをしようが、妻には今も頭が上がりません(笑)。

 

本当に心から感謝、ですね。

 

私は会社の仕事をしながら独立の準備を進め、独立資格ができると同時に会社を辞めて独立をしました。

 

約12年の勤務でサラリーマンとして社内で築いてきたすべてを捨てて、何の保証もない世界に踏み出したのです。

 

2002年の夏のことでした。

サラリーマンの外の世界

 

独立後の話は、おそらくサラリーマンとしてこれを読んでいるであろうあなたにはあまり興味がない話だと思いますので、駆け足で行きましょう。

 

退職届をカッコ良く叩きつけて会社を辞め、独立したはいいものの、お客が1人もいないはもちろん、人脈も実務経験も何もない状態で、あるのは資格だけ

 

まったく無謀としか言いようがありませんね。

 

私がキャリアコンサルタントとして当時の私を見たら、絶対に独立を勧めなかったでしょう。

 

ただ、その無謀なスタート地点を考えれば、私はそれなりにがんばったと言えるかもしれません。

 

わからないなりに若さで突き進み、一時的にはかなりの売上をあげたこともあります。

 

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ただ、結果的には社会保険労務士としては行き詰まり、一度はサラリーマンに戻ることも模索することになりました。

 

本当にカッコ悪いですね。(苦笑)

 

致命的だったのは、私は社会保険労務士という仕事が本質的なところで好きになれなかった、ということでした。^^;

 

社会保険労務士の業務フィールドは広いですが、所定の書類を正確に作り上げ提出するお役所仕事とは無縁ではいられません。それがどうにも苦痛だったのです。

 

私にとって社会保険労務士は、独立するためのきっかけとしては良かったのかもしれませんが、独立の方向性としては間違っていたと言えるでしょう。

 

そして社会保険労務士としてのキャリアに見切りをつけることになります。

 

こうして見ると、本当に何度それまでの苦労や経験をムダにし、また新たな道に進むために苦労を重ねてきたのか。本当に…どうしようもないバカな人間だと思います。

 

まさにキャリアの「反面教師」ですね。

 

しかし、その数年間は、サラリーマンのままでは絶対に味わえなかったかけがえのない貴重な経験を私にくれました。

 

また、独立したことで、逆にサラリーマンというものを初めて客観的に理解することができたのです。

 

そして、物事はどう転ぶかわかりません。

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一時はサラリーマンに戻ろうとしたことがキャリアコンサルタントへのきっかけとなり、今に至ります。

 

もちろんキャリアコンサルタントとしてお金を頂けるようになるまでには、大変な努力が必要でしたし、今も毎日が勉強の連続です。

 

ただ、幸いなことにこのキャリアコンサルタントという仕事は、どんな経験もムダにはなりません

 

私のもがき、遠回りしたこれまでの経験のすべてが、コンサルティングの現場で活かされているのです。

 

そんな私の経験が、あなたが「幸せなサラリーマン」となるために少しでも役立てば、そんなに嬉しいことはありません。


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